ヒップラインを上げる美尻トレーニング5選

モデルやスポーツ選手などの鍛えられたお尻は、きゅっと高い位置にあり引き締まっていて丸く、すてきだと憧れる方が多くいます。

誰もが見惚れるヒップラインを作るには、やはり筋肉を鍛える必要があります。

最近足が短く見える…。

お尻が垂れてきて、服が似合わなくなってきた!

そのような悩みがある方は、お尻の筋肉が衰えてきたことが原因です。すぐにでもヒップラインのトレーニングを始めましょう。

ここでは、そもそもお尻が垂れる原因とは何か、さらにヒップラインを作る筋肉の紹介や鍛えるメリット、具体的なトレーニング方法を紹介していきます。

悩むばかりでは美しいヒップラインは手に入りません。ぜひ今日からトレーニングを開始し、自分史上最高のヒップラインを手に入れましょう。

1. お尻が垂れてヒップラインが崩れる原因は?

若い頃は気にならなかったヒップラインが垂れてきたら、年だから仕方ない、と諦めていませんか?

筋肉はどの部分でも、何歳になってからも鍛えられます。

まずは、お尻が垂れてヒップラインが崩れてしまう原因として、以下の3つを紹介しましょう。

  • 生活習慣
  • 猫背など姿勢の悪さ
  • 肥満

1-1. 生活習慣

普段の座り方や歩き方などに問題があると、ヒップラインが崩れてしまいます。

  • 椅子に座るときに、浅く腰かけておなかを前に突き出している
  • 歩くときにつま先から地面についている

以上のことに覚えがあれば、すぐに改善していきましょう。

椅子は深く座り、背筋をのばします。浅く腰かけておなかを前に突き出していれば、骨盤が傾斜して内臓が下垂したり脂肪や水分が下半身にたまりやすくなります。事務など椅子に座る時間が長い仕事についている方は、特に注意が必要です。

また、つま先が地面に最初につくような歩き方になっていれば、バランスを取るために猫背になり姿勢が悪くなります。するとお尻の位置もどんどん下がってしまうのです。

1-2. 猫背など姿勢の悪さ

前述しましたが、猫背はヒップラインが崩れる原因の1つです。姿勢が悪くなるとお尻が下がるのは、お尻の筋肉と連動している脊柱起立筋が衰えてしまうからです。

姿勢の悪さは全身に影響を及ぼしますので、特に美尻を目指していないという方でも改善していきましょう。

1-3. 肥満

当然、肥満であればお尻も美しい形は保てません。太っていれば水分が体にたまりやすくなりますので、ぶよぶよと全身がたるんでしまいます。

体形だけでなく健康にも悪いので、肥満の自覚があれば改善しましょう。

ダイエットをして体内の脂肪を減らす必要がありますが、それだけでなく、筋トレも行って筋肉をしっかり刺激してください。

細いだけではない、引き締まったすてきなヒップラインを手に入れましょう。

2. 美しいヒップラインを強調する2つの筋肉

美しいヒップラインを求める前に、お尻を作る2つの筋肉を確認しましょう。

お尻には、大殿筋(だいでんきん)と腸腰筋(ちょうようきん)と呼ばれる筋肉があります。

大殿筋はお尻を覆うようについている大きな筋肉で、働きは股関節を伸ばすことです。たとえば、歩くとか階段を上がるなどといった動作に使っています。

ここを鍛えるには、足の付け根から大きく動かすトレーニングが必要です。

きゅっと上がったお尻を目指すなら、まずはこの大殿筋を鍛えてください。

そして腸腰筋は、体の深い部分にあるインナーマッスルです。「大腰筋」と「腸骨筋」などでできており、股関節を曲げる働きを持っています。

大殿筋と同じく、歩くとか階段を上がるといった動作、そして姿勢の維持に使います。

腸腰筋が衰えると骨盤が後傾しやすくなり、全身に影響が出てしまいます。ヒップラインに関しては、きゅっと上がらずに平になってしまうのです。

そのため腸腰筋を鍛え、上向きのヒップを目指しましょう。

3. 主働筋と拮抗筋とは?

筋トレを始めるまでは聞いたこともなかった、という言葉は多くあると思いますが、主働筋(しゅどうきん)と拮抗筋(きっこうきん)も初耳という方が多いでしょう。

しかし筋トレで効率よく効果を得るためには、知識も大切です。

具体的なトレーニングに入る前に、主働筋と拮抗筋について説明しておきます。

「筋」とは名前がついていますが、この2つはどこかの筋肉というわけではありません。そういう名前の筋肉があるわけではなく、単に、動作において対の関係にある筋肉をペアでそう呼んでいます。

裏表の関係にある筋肉の、メインに鍛える方を「主働筋」、それと反対に動く筋肉を「拮抗筋」といいます。

主働筋が収縮すれば、拮抗筋が伸びます。主働筋が伸びれば、拮抗筋は収縮します。このようにパートナーとして正反対に動く筋肉のペアを「主働筋と拮抗筋」と呼ぶのです。

3-1. 主働筋と拮抗筋の代表的なペア

主働筋と拮抗筋の代表的なペアは、以下のとおりです。あくまでも参考までにご覧ください。

  • 大胸筋と広背筋・・・胸と背中の大きな筋肉同士
  • 上腕二頭筋と上腕三頭筋・・・腕の肘を曲げ伸ばしする筋肉同士
  • 腹直筋と脊柱起立筋・・・おなかと背中にある筋肉同士

そしてお尻の筋肉では、大殿筋を主働筋、腸腰筋を拮抗筋として考えトレーニングをしていきましょう。

どちらか一方だけでなく、ペアである主働筋と拮抗筋をそれぞれしっかりと鍛えることで、美しいヒップラインが手に入ります。

4. 主働筋と拮抗筋をセットで鍛える3つのメリット

では、なぜ主働筋と拮抗筋はセットで鍛える方が良いのでしょうか?そのメリットは、以下の3つです。

  • 時間の節約になる
  • 心肺機能が向上する
  • ボディバランスが良くなる

4-1. 時間の節約になる

主働筋だけ、つまりお尻の筋肉でいうと大殿筋のみのトレーニングをした場合、同じ筋肉ばかりを使うので疲労がたまりやすくなります。

するとトレーニングのパフォーマンスも低下しますので、休憩が必要です。休憩が長くなると、当然ながらトレーニングの時間も長くなってしまうでしょう。

そこで、拮抗筋のトレーニングを投入するのです。

主働筋を休ませている間に拮抗筋のトレーニングをすれば、時間の節約になります。主働筋と拮抗筋を交互に鍛えることで、パフォーマンスを落とすことがなくトレーニングにかかる時間を短くできるのです。

4-2. 心肺機能が向上する

主働筋と拮抗筋を交互にトレーニングすれば、筋トレに慣れている方でも大変疲れます。体内の酸素が急激に消費され、呼吸が早くなります。

これを継続すれば、有酸素運動をしなくても心肺機能を向上させられます。

心肺機能の向上はパフォーマンスの向上につながりますから、主働筋と一緒に拮抗筋を鍛えることはおすすめです。

4-3. ボディバランスが良くなる

多くの場合、拮抗筋は主働筋の反対側に位置しています。つまり、交互にトレーニングをして両方ともを鍛えれば、均整のとれたボディラインとなるでしょう。

体のどこかの部分だけが肥大していれば、やはり見た目に美しいとはなりません。ボディバランスを良くするために、主働筋と拮抗筋はペアで鍛えましょう。

5. 【大殿筋】ヒップラインを美しくする効果的な筋トレ3選

ではいよいよ、ヒップラインを美しくする効果的な筋トレ、主働筋の大殿筋メニューを3つ紹介します。

  • ランジ
  • ドンキーキック
  • ブルガリアンスクワット

注意点も紹介しますので、確認してトライしましょう。

5-1. ランジ

ランジは種類が複数ありますので、ここでは最も基本的なフォームとやり方を取り上げます。

まずは基本のフォームです。

  1. 足は肩幅より大きく、左右の足を前後に開いて立つ
  2. 上体はまっすぐのままで、前に出した足の膝を曲げて腰を下ろす
  3. 前に出した足の膝を90度の角度まで曲げたら、元の姿勢に戻る

では、トレーニングのやり方です。

  1. 足をそろえて立った状態から、大きく片足を一歩前へ踏み出す
  2. 両手は顔の前で合わせ、上体はまっすぐのまま、股関節と膝を曲げる
  3. 前に出した足の膝が90度曲がったら、前方の足で地面を蹴って元の姿勢に戻す
  4. 反対の足でも同じように行い、左右で10回続ける
  5. 初心者は10回を1セットとして2セット、慣れてきたら5セット繰り返す

注意点としては、足を大きく踏み出したときにはおなかに力を入れることです。ランジは体幹が弱ければすぐにバランスを崩してしまうトレーニングですので、おなかに力を入れて姿勢を維持しましょう。

両手は合わせて顔の前、もしくは腰にあてても構いません。

5-2. ドンキーキック

ドンキーキックはロバ(ドンキー)のように足を後ろへ蹴り上げるトレーニングです。

床の上に四つんばいになり、その体勢から片足ずつ後ろへ向かって蹴り上げる動作です。

  1. 床に両手両膝をついて、四つんばいになる。
  2. 背中からお尻までがまっすぐになるようにする
  3. 膝の角度を90度に保ったまま、片足を後ろへ蹴り上げる
  4. ゆっくりと足を戻し、膝が床につかない程度まで下ろした後、また足を後ろへ蹴り上げる
  5. 以上を10回したあと、足を交代し同じ動作を10回する
  6. 左右それぞれを10回で1セットとし、3セット続ける

注意点としては、膝を90度に曲げたまま行うことです。膝を伸ばすと大殿筋ではなく、太ももの筋肉などに刺激が逃げてしまいます。お尻を集中的に鍛えたいときには、膝を曲げたままでやっていきましょう。

また、上半身は床と並行、と覚えてください。背中が反ってしまうと腰を痛める恐れがありますし、逆に丸まってしまうとトレーニング効果が減ってしまいます。

5-3. ブルガリアンスクワット

ブルガリアンスクワットはスクワットより負荷の高いトレーニングで、ヒップラインによく効きます。

片足でスクワットを行うため、刺激を送りにくいお尻の小さな筋肉まで鍛えられるのです。

  1. ベンチやイスなど、台となるものを用意する
  2. まっすぐにベンチ前に立ち、片足の甲をベンチへ載せる
  3. もう片方の足は、ベンチから60cm~90cm程度距離が離れた場所に置く
  4. 前に出した方の足の膝をゆっくりと曲げ、腰をおろしていく
  5. 膝が90度に曲がるまで腰を下ろすことを目指す
  6. ゆっくりと元の姿勢に戻す
  7. 反対側の足も同じ動作を行う
  8. 以上を左右それぞれ15回ずつ、3セット行う

ベンチなどの台から片足を離す距離は、膝を曲げた状態で膝がつま先より前に出ないくらいと覚えてください。曲げたときに膝がつま先よりも前に出ると、負荷はお尻ではなく膝にかかってしまいます。立っている状態のときに、前に出す足と台の距離をはかりましょう。

コツは、前に出した足に重心を置くことです。膝を曲げていくとき、上半身を30度ほど前に傾斜させるとやりやすくなります。

できるだけ刺激を送るために、動作はゆっくり行いましょう。

6. 【腸腰筋】ヒップラインを美しくする効果的な筋トレ2選

続いて、拮抗筋である腸腰筋を鍛える効果的な筋トレメニューを2つ紹介します。

  • レッグレイズ
  • Vシットアップ

どちらも足の付け根から持ち上げることで、腸腰筋を鍛えられます。

6-1. レッグレイズ

レッグレイズは、寝ころんだままで両足を上げ下げするトレーニングです。下腹部がメインですが、股関節周辺も鍛えられるため、ヒップラインを美しくするには効果的です。

  1. 仰向けに寝転び、膝は軽く曲げた状態にする
  2. 両手は体から少々離して床につけ、体を固定させる
  3. お尻が持ち上がるまで両足を上げる
  4. 天井を蹴るように足を上げたら、ゆっくりと下ろす
  5. 足が床ぎりぎりつかないくらいまで下げたら、また上げていく
  6. 以上を15回繰り返す

注意点としては、お尻はしっかりと上げても腰は床につけたままにすることです。腰が上がったり反ったりしてしまうと、腰が支点となるために負荷がかかります。痛みの原因となりますので、腰は床につけたままでいてください。

両足はスタートからトレーニングを終えるまでは、床にはつけずに浮かせたままです。

6-2. Vシットアップ

シットアップとは、日本語でいう「腹筋トレーニング」のことです。それに加え足も上げて体全体で「V」の字を作るトレーニングが、Vシットアップです。

一般的なシットアップよりも腸腰筋に刺激が送れますので、トライしてください。

  1. 床に仰向けに寝転がり、両手両足を伸ばす
  2. 両手と両足を持ち上げて、体でVの字を作る
  3. そのまま2秒キープする
  4. ゆっくりと両手と両足をおろす
  5. 以上を15回繰り返す

両手で足のつま先に触るパターンなどもありますが、両手は万歳の形のままでも良いですし、頭の後ろに置いても構いません。

勢いで行わず、ゆっくりと動くことに集中しましょう。

  • まとめ:お尻の筋肉トレーニングで美しいヒップラインに!

加齢だけでなく、運動不足や座り方・歩き方・姿勢などが影響して、ヒップラインはどんどん崩れていきます。

どうにかしたいのであれば、筋トレでお尻の筋肉に刺激を送りましょう。

おすすめなのは、主働筋と拮抗筋のペアを交互に鍛えていくことです。

お尻の主働筋として「大殿筋」を、拮抗筋として「腸腰筋」を交互に鍛え、誰もが憧れる美尻になってください。

トレーニングは継続が大切です。目標に向かって、できるだけ続けてトレーニングをしていきましょう。

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