肩を部位別に鍛えよう。筋トレメニュー5選

男らしい肩を作ろう!三角筋に効く6つの筋トレ

腕、胸、背中と同じぐらいに大事なのが肩のトレーニングです。肩は、「太く引き締まった腕」「シックスパックに割れたお腹」「厚い胸板」などと同じ様に、男性らしさをアピールできる部分。広い肩から細く引き締まった腰までのシルエットや、丸くて大きな肩には男性の逞しさが感じられます。しかし、肩は筋トレの中でも意外と難しい種目なので、日頃のトレーニングの結果に満足していない人も多いかもしれません。肩を鍛える為には、効かせるポイントを理解して身につけていくことが欠かせません。肩に働きかける筋肉の解説をはじめ、肩に効く方法をわかりやすくご紹介致しますので、ぜひ参考にして頂き日頃のトレーニングに加えてみて下さい。

1. 肩にある筋肉とは

ただ闇雲にトレーニングをしても効果があるとは言えません。鍛える筋肉の名称・部分・働きを知れば、鍛える時の意識も変わります。ここでは、肩にどの様な筋肉があるのかご説明していきます。

1-1. 肩の代表的な筋肉「三角筋」

肩甲骨と上腕骨をまたいでいる肩の筋肉には様々な筋肉があります。その中でも、肩のトレーニングで良く知られているのがアウターマッスルである「三角筋」です。三角筋は、その名の通り三角の形(逆三角形)をした筋肉で、主に前部・中部・後部と分けられます。

三角筋の前部は肩の前側にあり、腕を前に動かしたり、腕を上げたり、内側に動かしたりする時などに働きます。反対に後部は肩の後ろ側にあり、腕を後ろに動かしたり、後ろに向かって開いたりする時などに働きます。三角筋の中部は前部と後部の間にあり、腕を外側に開く時に機能します。

1-2. 三角筋の内側にあるローテーターカフ

肩には、三角筋の内側に、ローテーターカフ(回旋筋腱板)と呼ばれる筋肉群があります。ローテーターカフには、「棘上筋(きょうじょうきん)」「棘下筋(きょくかきん)」「小円筋(しょうえんきん)」「肩甲下筋(けんこうかきん)」と呼ばれる筋肉があり、腕の骨である上腕骨を四方向から包み込む様に繋がっており、上腕骨の位置を正常に保っています。また、これらの筋肉とアウターマッスルの三角筋が連動しながら腕・肩が動いています。

小円筋は、肩甲骨の下側から上腕骨の下部に繋がっており、腕を外側に開いたり、後ろに動かしたりする働きがあります。  

棘下筋は、小円筋よりも上部にあり、肩甲骨から上腕骨の後部に繋がっています。棘下筋も腕を外側に開いたり、後ろ側に動かしたりする場合に機能します。  

棘上筋は、 棘下筋の上部に位置し肩甲骨の上部から、上腕骨の上部に繋がっています。主に腕を外側に開いて上に回す時に働きます。  

肩甲下筋は、肩甲骨から上腕骨の前部に繋がっており、腕を内側に動かしたり後ろに動かしたりする働きがあります。

他にも、胸の筋肉である「大胸筋」、背中の筋肉である「広背筋」、腕の筋肉である「上腕二頭筋」などの一部分も腕・肩を動かす筋肉になります。肩には様々な筋肉がありますが、肩に筋肉をつける場合は、「三角筋」を鍛えます。

2. 効果的に鍛えるポイント

三角筋は、意外と筋肉への効かせ方が難しい部分です。トレーニングには、一見簡単そうなものもありますが、以下のポイントに注意しないと効果も軽減します。

2-1. 器具を上げることに意識を向けすぎない

例えば、代表的なトレーニングの「サイドレイズ」などを行う時に、特に筋トレ初心者がやりがちなのが、単に重いダンベルひたすら持ち上げてしまうことです。重い重量を扱える様になると、筋肉に効いていると思ってしまうかもしれません。しかしこの場合は、反動を使いターゲットの筋肉以外を使っている場合が殆どです。反動を使っては、筋トレの効果はあまりありませんので、器具を上げるのではなく、目的の筋肉に意識を向けましょう。

2-2. 三角筋の収縮を意識する

トレーニングで結果を出す為には、目的の筋肉が鍛えられているかわかることが大事です。三角筋を鍛える場合は、はじめは器具を使わずに腕を動かしながらターゲットの筋肉に効いているか確認してみましょう。「サイドレイズ」の場合は、腕をゆっくりと広げながら持ち上げていくと、三角筋の中部が収縮して刺激が加わり始まるのがわかります。フロントレイズやリアレイズでも三角筋の収縮を確認してから始めるとより効果も上がります。

2-3. 肩を下げた状態で行う

肩が上がったまま(すくめた状態)で鍛えても、刺激は三角筋ではなく僧帽筋にかかってしまいます。三角筋を鍛える為には、肩を落としてリラックスさせた状態で行う事に気を付けましょう。

3. チューブを使うトレーニング

ジムに通うのが難しい人にとって便利なツールがトレーニングチューブです。チューブなら場所も取らず持ち運びも簡単なので家でも手軽にトレーニングができます。他の器具に比べ重量はかかりませんが、肩を鍛えるのが初めての方や、これから筋トレをやってみたい人には気軽に始められるでしょう。

3-1. チューブサイドレイズ

通常サイドレイズは、ダンベルを使用する事が多いですが、チューブでも同じように行うことができます。動作のポイントを押さえてしっかりと行えば、筋肉が刺激さ効果もあります。まずは正しい動作を覚えるようにしましょう。

チューブサイドレイズのやり方

  1. チューブを持ち、両足で踏みます。足は肩幅に開いて立ちます。
  2. 腕は下げて、チューブの長さを調節します。
  3. 手の甲が外側を向く様にチューブを構えます。
  4. ゆっくりと両方の腕を下から広げていきます。
  5. 三角筋の中部に刺激が感じられたら、元の位置に戻します。
  6. 4と5を10回行います。
  7. 3~5を1セットとし、3セット行います。

チューブサイドレイズの注意点は

  • 肩を下げた状態で行う。
  • 三角筋の中部を意識する。
  • 腕は肩より高く上げない。

4. ダンベルを使うトレーニング

ダンベルを使用するトレーニング方法です。ジムはもちろん、家でも三角筋を部分的に満遍なく鍛える事が可能です。各部位に効く方法をご紹介しますので、ぜひチャレンジしてみて下さい。

4-1. フロントレイズ

ダンベルを持って腕を前に上げながら三角筋の前部に効かせるトレーニングです。動作自体は難しくないですが、正しく行わないと効果が減るのでフォームに気を付けながら行っていきましょう。

フロントレイズのやり方

  1. 1ダンベルを持ち足は肩幅に開いて立ちます。
  2. 腕は下げて、手の甲が正面を向く様にダンベルを構えます。
  3. ゆっくりと片方の腕を下から上げていきます。
  4. 三角筋の前部に刺激が感じられたら、元の位置に戻します。
  5. 3と4を10回行います。
  6. 反対側の腕も3~5と同様に行います。
  7. 2~5を1セットとし、左右共に3セット行います。

フロントレイズの注意点は

  • 肩を下げた状態で行う。
  • 三角筋の前部を意識する。
  • 肘は外側に向かせる。

4-2. サイドレイズ

ダンベルを持ち両腕を開きながら三角筋の中部を鍛える方法です。フロントレイズと同様に難しい動作はありませんが、ダンベルを持ち上げる事に意識を集中してしまうと、三角筋への刺激が軽減する場合もありますので、フォームには気を付けましょう。

サイドレイズのやり方

  1. ダンベルを持ち、足を肩幅に開いて立ちます。
  2. 腕は下げて、手の甲が外側を向く様にダンベルを構えます。
  3. ゆっくりと両方の腕を下から上げていきます。
  4. 4三角筋の中部に刺激が感じられたら、元の位置に戻します。
  5. 3と4を10回行います。
  6. 2~5を1セットとし、3セット行います。

サイドレイズの注意点は

  • 肩を下げた状態で行う。
  • 三角筋の中部を意識する。
  • バンザイポーズにならない。

4-3. リアレイズ

体を前傾させた状態で腕を開きながら三角筋の後部を鍛えるトレーニングです。肩甲骨で持ち上げようとすると、肩がすくんで僧帽筋に効いてしまうので、肩甲骨は寄せないように気を付けましょう。

リアレイズのやり方

  1. ダンベルを持ち、足を肩幅に開いて立ちます。
  2. 胸を張り、膝を軽くまげてお尻を後ろに突き出して前傾姿勢を作ります。
  3. 頭を軽く下げて、腕を下げ手の甲が正面を向く様にダンベルを構えます。
  4. ゆっくりと両方の腕を下から上げていきます。
  5. 三角筋の後部に刺激が感じられたら、元の位置に戻します。
  6. 3と4を10回行います。
  7. 2~5を1セットとし、3セット行います。

リアレイズの注意点は

  • 肩を下げた状態で行う。
  • 三角筋の後部を意識する。
  • 肘から持ち上げる様にする。

5. バーベルを使うトレーニング 

ここではバーベルを使用したトレーニングをご紹介します。バーベルはダンベルよりも高重量を扱うことができますので、筋肉を肥大させたい方におすすめです。

5-1. ショルダープレス

バーベルを頭上に持ち上げる様にして三角筋を鍛える方法です。立って行うやり方と、ベンチに座って行うやり方がありますが、ここでは、立って行う方法をご紹介します。ショルダープレスを始めてやってみる方は、バーのみで動作を確認してから行ってみて下さい。

ショルダープレスのやり方

  1. 足を肩幅に開きバーベルラックの前に立ちます。
  2. 腕は肩幅よりもこぶし一個分広げてバーベルを握ります。
  3. 背筋を伸ばし、足腰を固定します。
  4. バーベルを顎の位置に構えます。
  5. 肘を伸ばしバーベルを押し上げます。
  6. バーベルを上げたらゆっくりと元の位置に戻します。
  7. 4~6を10回行います。
  8. 2~7を1セットとし、3セット行います。

ショルダープレスの注意点は

  • 肩を下げた状態で行う。
  • バーの真下に肘が位置する様に構える。
  • 動作中は背中を反らせない。

ショルダープレスの効果的なトレーニングのコツ&ポイントを徹底解説

5-2. アップライトローイング

バーベルを正面に構えて、下から引き上げながら三角筋だけでなく、僧帽筋も鍛えられるトレーニングです。反動が付きやすいので、肘を使い三角筋で持ち上げる様にやってみましょう。

アップライトローイングのやり方

  1. 足は肩幅に開きバーベルラックの前に立ちます。
  2. こぶし2個分ぐらいの幅でバーベルを握ります。
  3. 肩を下げて背筋を伸ばし、肘をやや内側に曲げてバーベルを持ち、下に構えます。
  4. 肘を上げながら、バーベルを握った手が顎の高さにくるぐらいまでバーベルを上げます。
  5. ゆっくりと元の位置に戻します。
  6. 3~5を10回行います。
  7. 2~6を1セットとし、3セット行います。

アップライトローイングの注意点は

  • 肩を下げた状態で行う。
  • 反動は使わない。
  • 肘から持ち上げる。

6. 肩の筋トレに関する悩み

肩の筋トレに限らず、トレーニングを行っていると様々な疑問や心配事が出てくるでしょう。ここでは、肩の筋トレに関する悩みなどをピックアップしてみます。

6-1. 肩の筋トレをしても筋肉痛がない

肩の筋トレをしても次の日に筋肉痛がないと思う人もいるでしょう。筋肉痛は筋トレをしている人にとっては、筋肉を大きくする為の一つの目安とされています。しかし、肩は体の中でもあまり筋肉痛を感じられない部分なのです。

筋肉痛は筋肉がストレッチされた時に負荷がかかり、筋繊維に亀裂が入って起こるものですが、肩の場合、筋肉がストレッチされてもあまり負荷がかからない為、筋肉痛があまり感じられません。

ただし、トレーニング中に筋肉の収縮とストレッチを意識して行うと、トレーニング後に肩がパンパンになり張りを感じます。筋肉に張りが出るのは、正しく鍛えられている証拠です。肩のトレーニングでは、筋肉痛よりも、筋肉の収縮とストレッチを意識したトレーニングに集中していきましょう。

6-2. トレーニング効果の実感がない

肩の筋トレは、正しいフォームで行わないと刺激が肩「三角筋」ではなく、背中の筋肉である「僧帽筋」へ行ったり、肩以外の部分に刺激が分散されたりすることもあります。トレーニングをしても肩に効いていないと感じるのは、三角筋に効くフォームができていないからです。まずは、器具を使わずに動作をチェックしてみて、三角筋に効いているか確認してみましょう。

6-3. 肩を鍛えると頭痛が起きる

肩のトレーニングの時に腕を上げすぎてしまうと、三角筋ではなく首から肩にある背中の筋肉「僧帽筋」の上部に負荷がかかってしまいます。この為知らず知らずのうちに、僧帽筋にダメージを与えているので首が痛くなり、頭痛や、または肩に痛みが起こってしまいます。

肩のトレーニングで、頭痛が起きるのはフォームが正しくないからです。三角筋のトレーニングでは、腕を高く上げる必要はありませんので、器具を上げることに意識を向けず、三角筋の動きを意識して行いましょう。

7. 肩をしっかり鍛えてワンランク上のボディーを目指していきましょう!

肩の筋肉「三角筋」の解説と、トレーニング方法をご紹介しました。力こぶの盛り上がった腕や、厚みのある胸を作る為に筋トレに励んでいる方も多いかもしれません。しかし、逆三角形の上半身や肩から腕にかけての逞しさのあるラインを出すには肩の筋トレは大事です。

普段のトレーニングに肩のメニューも加えてより男らしさのあるワンランク上の身体を目指し、頑張っていきましょう。

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