太ももやお腹、二の腕に突然あらわれる、デコボコ!見た目にも悪いし、触ると固く手触りも良くないしとうんざりする女性が多いでしょう。このデコボコは、セルライトです。
では、セルライトは一体どういうものでしょうか?ここではセルライトの正体やできる原因、簡単な解消方法と予防方法をそれぞれ紹介していきます。
セルライトとは何かを知り、的確に対処していきましょう。
1. セルライトの正体は?
太ももやお尻、お腹などをみたら、皮膚の表面がデコボコしていると気づいたことはありませんか?この凹凸は、セルライトと呼ばれています。
触ると固くゴツゴツとしていて、スカートやショートパンツをはいたときに見えてしまう位置にできることがあります。
対処法を知る前に、セルライトの正体を理解しておきましょう。
1-1. 脂肪細胞が変化したもの
セルライトの正体は、脂肪細胞が変化したもの。人間の体は幾多の細胞でできていますが、脂肪が蓄積されると細胞にも脂肪がついて「脂肪細胞」というものに変わります。
この脂肪細胞はさまざまな原因で肥大化し、周囲のリンパ腺や血管などを圧迫、流れを滞らせます。そして老廃物が蓄積した結果、脂肪組織が変性して繊維組織が増え、セルライトが発生します。
変形したといっても通常の脂肪細胞と構成は同じなので、医学的には有害なものではありません。しかしセルライトは外見が良くありませんので、滑らかで美しい肌を保つためには除去するのが望ましいでしょう。
1-2. 体形にかかわらずセルライトはできる
ふくよかな方にセルライトは目立つ傾向がありますが、別に太っている方特有の現象ではなく、誰にでもできます。痩せていればセルライトはできないという話がありますが、そんなことはありませんので信用しないようにしましょう。
血流が滞って脂肪細胞が大きくなり、老廃物がたまった結果がセルライトです。遺伝も関係ありません。
1-3. セルライトが目立つ人・目立たない人
セルライトは誰にでもできるものですが、できたセルライトが目立つ人と目立たない人がいます。肥満傾向にある方にセルライトが目立つのは、脂肪細胞の数が多いため浮き上がって見えるからです。
脂肪細胞が少ないやせ型の人や肌がぴんと張った筋肉質の方は、どちらかといえばセルライトは目立ちにくいでしょう。
1-4. 一度できると除去は難しい
脂肪細胞が変形して複数で固まったものが、セルライト。これが一度できると除去することはなかなか難しいのが現実です。セルライトを減らすためにはダイエットを行って脂肪細胞そのものの数を減らし、マッサージをして血流をよくして流すなどの方法があります。しかし簡単ではありませんし、長期間の努力が必要です。
簡単に消すなら美容医療の力を借りる方法もあります。ただし保険外となることが多く、高額な資金が必要になると考えてください。
2. セルライトができる原因と解消方法
では、セルライトができる原因についてみていきましょう。考えられる原因は、以下の4つです。
- 運動不足
- 筋肉量の減少
- 冷えやむくみ
- タバコやホルモンバランスの乱れ
2-1. 運動不足
運動不足になってくると、体には余計な皮下脂肪が蓄積しはじめます。代謝が低下して血流も悪くなるため、老廃物がしっかりと流れず溜まりやすくなるのです。
セルライトは一般的に、あまり運動しなくなって運動量が減り始める20代後半から現れます。普段運動不足だという自覚がある方は、気づいていなくてもセルライトがあると思い、今から対処をしていくようにしてください。
セルライトを解消するには、脂肪細胞を減少させることが大切。脂肪燃焼には有酸素運動が有効です。ウォーキングや縄跳びなど、誰でもできることから始めていきましょう。有酸素運動を行うときには20分以上を目安にし、汗ばむ程度にやってください。
2-2. 筋肉量の減少
筋肉量の低下も原因の1つとなります。特に、学生時代は運動部だったけれど卒業と同時にやめ、そのまま運動をしない生活になったという方こそ可能性は大。筋肉量が落ちると基礎代謝や循環機能が低下しますので、セルライトができ始めます。
筋トレではセルライトはなくなりませんが、目立たなくすることは可能です。太ももやお腹のセルライトが目立つという方は、筋トレにトライしてみてください。
2-3. 冷えやむくみ
女性に多いのが、冷えやむくみです。冷えやすい体質の人は手足から冷えて循環機能が悪くなり、老廃物がうまく流れません。脂肪細胞は誰でも持っていますので、脂肪や老廃物が蓄積するとどんどんセルライトができ、さらに血流が悪くなるという悪循環になってしまいます。
先に述べた有酸素運動や筋トレ、マッサージなどを行って、血流改善をしましょう。
2-4. タバコやホルモンバランスの乱れ
タバコは健康において、百害あって一利なしです。タバコを吸うと血管が収縮するため、血管の状態は悪くなってしまいます。また、過度なストレスや更年期障害、妊娠などのホルモンバランスの乱れもセルライトの大きな原因です。
禁煙はもちろんのこと、ストレスをためてホルモンバランスを崩さないように気を付けてください。
3. セルライト予防法8選
できてしまったセルライトをなくすことはなかなかスムーズにはいかないかもしれませんが、これ以上増やさないことはできます。
セルライト解消方法と同じではありますが、予防方法も説明していきましょう。以下の8つです。
- 禁煙&食生活の見直し
- 運動&ストレッチ
- 定期的なリンパマッサージ
- 筋トレ
- 水分補給
- 足を組まない
- 姿勢を正す
- 湯船につかる
3-1. 禁煙&食生活の見直し
禁煙は、他の病気を予防する意味でもおすすめです。完全な禁煙ができなくても吸う本数を減らすだけでも効果がありますので、トライしてください。禁煙したいけれどやはりむつかしいという方は、禁煙外来なども利用してみましょう。
また、暴食暴飲やファストフードばかりの食生活は見直し、野菜や発酵食品を食べるようにしてください。食生活を改善し、脂肪の蓄積をなるべく抑えることが大切です。
3-2. 運動&ストレッチ
運動やストレッチの習慣がない方は、1日に1回何か軽い運動やストレッチをすることから始めてください。駅から自宅までの自転車をやめて歩く、エレベーターをやめて階段を使う、寝る前にはストレッチを行うなどです。簡単なことからで良いので、継続できるものを見つけましょう。
運動のメリットはいろいろありますが、セルライトに関しては脂肪を燃焼させ基礎代謝をあげられること。そしてストレッチのメリットは、筋肉の疲労を取るだけでなく血流を改善させることです。
3-3. 定期的なリンパマッサージ
老廃物が蓄積しないようにしっかり流すには、リンパマッサージが有効です。夜眠る前やお風呂上りなどには、足裏からふくらはぎ、太ももまでを優しくマッサージをしましょう。
リンパマッサージをすると流れがよくなるだけでなく、代謝のアップも期待できます。老廃物を排出したり脂肪細胞を分解したりできますので、積極的に行いましょう。マッサージをするときには肌を摩擦で傷めないように、オイルやクリームを使ってください。
3-4. 筋トレ
筋トレそのものではセルライトは消えませんが、肌のはりを良くして表面を滑らかに見せられます。また、筋肉量をアップさせることで代謝が向上し、脂肪燃焼効果も期待可能。徐々に痩せやすい体にしていけますので、筋トレにはぜひ挑戦してください。
3-5. 水分補給
人間は水分が不足するとリンパ液の量が減ります。リンパ液の量が減れば老廃物が流れにくくなりますので、蓄積を招くことに。こまめに水分を補給して、リンパ液の減少を防ぎましょう。
ちなみに人間の体は、約2時間でコップ一杯分の水分を失っています。特別運動をしたり汗をかいたりしていなくても、呼吸でも水分は消費します。最低でも2時間にコップ一杯程度の水を飲むようにしてください。
3-6. 足を組まない
椅子に座るとつい足を組んでしまう方は多いでしょう。しかし、足全体を流れるリンパ管の集合地点は膝関節。足を組むとここが圧迫され、リンパの流れを悪くしてしまいます。
特に女性の方は足を組むと骨盤のゆがみを招いてしまい、下腹に脂肪がつきやすくなったり出産のときに苦労したりといったデメリットが多くなります。普段からできるだけ足を組まないようにしましょう。
3-7. 姿勢を正す
二の腕もセルライトができやすいところ。ここを予防するには、姿勢を正して猫背を解消する必要があります。猫背では肩が前に出ますが、その姿勢では鎖骨のあたりにあるリンパ管の集合地点が圧迫されます。
姿勢を正して背筋は伸ばし、肩は下げて後ろへと回しましょう。
3-8. 湯船につかる
血流を良くする方法で最も簡単なのは、湯船にきちんとつかることです。毎日シャワーで済ませるだけでなく湯船につかれば、体が温められて血行がよくなります。結果的にリンパ液の流れも促進されますので、老廃物が流れやすくなります。
冷えやむくみの改善もできますので、できるだけ時間を作り、毎日湯船につかってみましょう。眠りの質も良くなってストレスに強い体も作れます。
4. セルライト除去アイテムも利用してみる
できてしまったセルライトを何とかしたいという方は、市販のセルライト除去アイテムも利用してみましょう。専用のマッサージ機や、はくことで脂肪燃焼を促すパンツなどが販売されています。
美容施術のような即効性はありませんが、手軽で価格も高くないため、まず何か始めたいという方にはおすすめです。
まとめ:セルライトの予防は日常生活の改善から!
セルライトは「脂肪」と「老廃物」が深く関係しています。1度できてしまったセルライトはなかなか取り除くことは難しいため、予防に力を入れつつ少しずつ少なくしていきましょう。
予防方法は8つ紹介しました。基本的には脂肪や老廃物を蓄積しないように体を温め、運動をしてマッサージなどで血流を良くします。それには日頃から意識することが大切。できることから1つずつ行い、セルライトをなくして滑らかな肌を手にいれてください。
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