肩のストレッチで肩こり解消・姿勢改善

肩のストレッチで肩こり解消・姿勢改善しよう。

1. 肩甲骨は肩こりやダイエットにも関係する

肩甲骨周りの筋肉の柔軟性が、肩こり解消や姿勢改善だけでなく、ダイエットにも大きく関係しているのを知っていますか?肩甲骨ストレッチはメリットが大きいため、健康や美容を意識している人なら、積極的にアプローチしていくべきだと言えます。

今回は、肩甲骨のストレッチの効果と簡単に行えるストレッチをお伝えしていきます。

1-1. 肩甲骨とは

肩甲骨とは、背中の上部に左右対称に位置する、逆三角形の大きく平たい骨です。この肩甲骨には様々な方向から17個もの筋肉が付いているため、自由度の高い自在な動きが可能となっています。

1-2. 肩甲骨周りのストレッチのメリット

肩甲骨周りの筋肉が硬かったり、背中の筋肉が鍛えられていないと、肩関節の動きに制限ができ、怪我をしやすくなったり、肩こりや猫背の原因になります。また、猫背が習慣化してしまうと、バストトップが下がる、腹筋が弱りお腹に脂肪が溜まりやすくなり、プロポーションの崩れに繋がります。そのほかにも基礎代謝がダウンしてしまいます。

肩甲骨周りのストレッチを行うメリットとして、上記の悩みが解消できるだけでなく、肩甲骨周りに存在する褐色脂肪細胞を刺激することができる、という点が挙げられます。

褐色脂肪細胞とは、身体の限られた部分(首周辺、脊髄周辺、肩・肩甲骨周辺・脇)にしか存在しない脂肪細胞です。脂肪には「蓄える機能」を持つ細胞と「燃焼させる機能」を持つ細胞の2種類があり、一般的に体脂肪と呼ばれるものは「蓄える機能」を担う白色脂肪細胞を指します。白色脂肪細胞は自ら燃焼する機能がないため、アプローチしなければ脂肪が溜まる一方となります。

この白色脂肪細胞を取り込み、熱エネルギーに変換して脂肪を燃焼させる働きを担うのが「燃焼させる機能」を持つ褐色脂肪細胞です。肩や肩甲骨のストレッチで刺激を与えることで褐色脂肪細胞が活性化し、溜まっている白色脂肪細胞の燃焼を促すため、ダイエットしている場合、まさに一石二鳥の効果が得られるのです。

2. 肩甲骨周りの柔軟性をチェック!

肩甲骨周辺の筋肉が凝るということは、血行不良が起きている状態です。つまり、冷えやすく太りやすい体質になっているということです。運動や他のトレーニングに力を入れていても、効果は半減しているかもしれません。以下の項目の中でできないものがあれば、背中が凝り固まっている可能性があります。チェックしてみましょう。

【肩甲骨周りの柔軟性チェック】

  1. 背中に対角線上に腕を持ってきて、手を掴む右手は肩の上から、左手は下から背中に手を回し、背中で手を握れればOKです。左右どちら側からも行えるかやってみましょう。
  2. 背中に腕を回し、肩甲骨の真ん中で合掌する脇を占めて両手を背中に回し、左右の肩甲骨の間で合掌できるかチェックしてみましょう。
  3. 胸の前で両手両肘をぴったり合わせ、挙上する両手と前腕をくっつけた状態で、肘を鎖骨の高さまで持っていけますか?また、可能なら顎の高さまで挙上できれば理想的です。
  4. 肩甲骨の裏に手が入るかチェック肩甲骨の下に、手が入るか見てみましょう。肩甲骨周りの筋肉が凝っていると、なかなか手をぐっと入れるのは難しくなります。いかがでしたか?肩甲骨周りの筋肉が凝っていることを実感した人も多いと思います。肩甲骨周りの筋肉へのアプローチは、常に肩や肩回りのストレッチを行い、動かす習慣を作ることがポイントになります。次に紹介するストレッチを、日常的に取り入れてみて下さい。

3. 自宅で簡単!効果的な肩甲骨周りのストレッチ

3-1. 肩甲骨はがしストレッチ

まずは、座ったままでどこでも行える肩甲骨はがしのストレッチです。肩甲骨周囲の癒着が強い場合は痛みが出ることもあるため、無理のない範囲から始めましょう。

【正しいやり方】

  1. 右手の指先は右肩に、左手の指先は左肩に置きます。
  2. 両肘を合わせ、くっつけます。(スタートポジション)
  3. なるべく肘と肘が離れないように、大きく腕を後ろに回していきます。
  4. ゆっくりと10回行ったら、前回しも同じように行います。
  5. 前回しも、肘と肘をタッチするつもりで大きく回していきます。

【ポイント】

  • 常に呼吸は止めないように意識して行いましょう。
  • 腕ではなく、背中の肩甲骨を最大限に動かす意識で回していきましょう。
  • 痛みや可動域に制限が出る場合は、楽に行える範囲から始めてください。

3-2. 凝り固まった肩甲骨周囲の筋肉を緩めるストレッチ

続いて、肩甲骨が動きにくい、動きが悪いと感じる人におすすめのストレッチです。肩甲骨周囲の筋肉の緊張を緩める効果があるため、頑固な肩、背中、首のコリを感じる場合におすすめです。①肩甲挙筋

【正しいやり方】

  1. 左手を上げ、右の耳を触るように後頭部を抱えます。
  2. 首は左下を向き、さらに左手でストレッチをかけて、右側の肩甲挙筋の伸びを感じます。
  3. 15秒×2セット行います。
  4. 反対側も同様に行います。

②上腕三頭筋

腕の背側についている筋肉です。腕の筋肉ですが、ここが固まると肩こりへの影響も大きくなります。

【正しいやり方】

  1. 右手を右肩に置きます。そのまま、肘を最大限高く挙上していきます。
  2. 左手で右肘を掴み、さらに肘を後ろへ押していきます。
  3. 右腕後面の上腕三頭筋の伸びを感じましょう。
  4. 15秒×2セット行います。
  5. 反対側も同様に行います。

③棘上筋

肩甲骨の上側についている筋肉です。

【正しいやり方】

  1. 右腕を背面に回します。
  2. 左手で右の肘を掴み、右腕を内側に引っ張って伸ばしていきます。※肘を持つのが難しい場合は、肘の手前を持ちましょう。
  3. 肩の上面が伸びるのを感じましょう。
  4. 15秒×2セット行います。
  5. 反対側も同様に行います。

3-3. 肩甲骨を寄せるストレッチ

【正しいやり方】

  1. 両手を背中で組みます。
  2. 肩甲骨を脊柱にぐっと寄せます。
  3. そのまま、腕を上げたり下げたりして伸ばしながら動かします。
  4. 10回×2セット行います。

3-4. 肩甲骨を大きく動かすヨガ「キャット&カウ」 

【正しいやり方】

  1. トレーニングマットに四つ這いの姿勢を取ります。
  2. 両手は肩の真下、膝は股関節の真下にくるようにし、足と足の間は少し広げておきます。
  3. 息を吸ったら、吐く息に合わせて肋骨を閉じ、同時に背中を丸めます。おヘソを背中に近付け、尾てい骨をマットに近付けるイメージです。視線はおヘソをのぞき込みます。この時、肩甲骨を開くことをしっかりと意識して行いましょう。
  4. 今度は息を吸いながら、肩甲骨の背中を反らせます。肩甲骨をしっかり寄せ、尾てい骨を天井に向けて、おヘソをマットに近付けるイメージです。視線は上を向きます。腰のみを反らせてしまうと腰痛の原因になるため、注意しましょう。
  5. 呼吸に合わせてゆったりと3~4を繰り返して行います。

4. 習慣的に肩甲骨周りのストレッチを取り入れて

いかがでしたか?肩甲骨周りの筋肉の凝りは、慢性的な姿勢の悪さが大きな原因と言われます。日常的にスマートフォンやパソコンを操作する機会が多く、前かがみや猫背の姿勢を長時間続ける人も少なくありません。肩が前に出た状態では、肩も肩甲帯回りも固まってしまいます。また、ストレスや運動不足も凝りの誘因となります。

だからこそ、スキマ時間に肩や肩甲骨をストレッチする習慣をつけてケアしていきましょう。きちんと時間を取ってトレーニングすることも大切ですが、今回のストレッチの場合は、小さな積み重ねを継続する方が効果的です。取り入れやすいものから実践してみてください。

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