1.ウエストにくびれを作るための筋トレとは?
くびれを作るための筋トレとは、お腹と背中の筋肉を鍛えるトレーニングです。こういうと、「腹筋背筋ならやったある事あるけど、ウエストにくびれなんてできない」そう思うかもしれません。確かに、腹筋と背筋だけではウエストにくびれはできません。なぜなら、腹筋はトレーニングによって効く部位が違ってくるからです。一般的な腹筋「クランチ」は、体の中央にある「腹直筋」に効果があります。
シックスパックのようなお腹を手に入れたい!と思う時にはいいかもしれませんが、くびれ作りにはあまり効果はありません。くびれを作るためには、鍛える筋肉を理解してトレーニングをしていきましょう。
2.ウエストにくびれを作る筋肉は3つある
ウエストラインにくびれを作る筋肉は「腹斜筋」「腹横筋」「広背筋」の3つです。それぞれがどのような筋肉なのか解説します。
①ウエストにくびれ作る筋肉「腹斜筋」
腹斜筋とはお腹の両脇にある筋肉で「脇腹」とも呼ばれます。外腹斜筋・内腹斜筋の二つに分かれ、体を曲げたり、回旋させたり、呼吸をする時に使う筋肉です。外腹斜筋は肋骨から脇腹迄の外側に位置し、内腹斜筋は外腹斜筋よりも深い部分に位置します。外腹斜筋と内腹斜筋は、内臓を守るために、筋繊維がそれぞれ逆向きに走っています。ウエストにくびれを作るために、重要な筋肉です。
②ウエストにくびれを作る筋肉「広背筋」
「広背筋」とは背中の肩甲骨の下に位置し、肩甲骨を寄せる時に使います。背中を鍛えてウエストにくびれが出来るの?と思うかもしれませんが、広背筋は腹斜筋とも連動しているので、鍛えることにより、体の側面からお腹を引き上げていくことができます。また、背中も引き締まって行くので、よりくびれができやすくなります。
③ウエストにくびれを作る筋肉「腹横筋」
「腹横筋」は外腹斜筋、内腹斜筋よりもさらに深いところに位置します。インナーマッスルとも呼ばれ、骨盤と助骨の間をコルセットのように覆っています。笑ったり、咳をしたりする時に働くほかに、臓器の位置を正しい位置に安定させる役割もあります。「腹横筋」を鍛えることによりポッコリと出た内臓も正しい位置に戻されていくので、お腹の中からウエスト全体を引き締めていくことができます。
3.ウエストにくびれを作る効果的な筋トレメニュー
ここでは、ウエストにくびれを作るためにポイントとなる「腹斜筋」「腹横筋」「広背筋」のそれぞれに効果的な筋トレをご紹介します。ひとつずつ身につけていきスッキリしたくびれボディーを目指しトレーニングをしていきましょう。
①サイドクランチ【腹斜筋】
サイドクランチはお腹の側面を収縮させるトレーニングで、くびれを作る上でだいじな腹斜筋を鍛えることができます。やり方も簡単なので、筋トレ初心者の方にもおすすめです。
サイドクランチのやり方
- 床に横向きに寝て、両膝を90度にまげます。
- 体の上側の手を頭の後ろに添えておく。
- 体の下側の手は脇腹に添えておく。
- 脇腹を意識しながらゆっくりと上体を上げていきます。
- 上げきったら3秒間キープします。
- ゆっくりと元の位置に戻します。
- この動作を10回続けたら、反対側も同様にして3セット行う。
サイドクランチの注意点は
- 上体を持ち上げる時に脇腹に添えた手で腹斜筋の収縮を意識しましょう。
- 上体を持ち上げる時に息を吐き、戻す時に吸うようにします。
- 上体を上げる時には反動は付けないようにしましょう。
②ツイストクランチ【腹斜筋】
ツイストクランチは通常のクランチのように上体を持ち上げ、ひねりを加えるトレーニングです。ひねることによりくびれにだいじな腹斜筋と、お腹の中央の腹直筋も鍛えることができます。お腹の前と横が引き締まって行くので、くびれを作るのに有効的です。
ツイストクランチのやり方
- 床に仰向きに寝て、両手を頭の後ろで組みます。
- 両膝を上げ90度に曲げます。
- 上体を持ち上げたら、右ひじと左ひざがくっつくようにひねります。
- その状態をキープします。
- ゆっくりと元の位置に戻したら、反対側も同様に行う。
- 左右で10回を1セットとして、3セット行う。
ツイストクランチの注意点は
- ひねる時は、腹斜筋と腹直筋の収縮を意識すること。
- 上体を持ち上げる時に息を吐き、戻す時に吸うようにします。
- 上体を持ち上げる時には反動は付けないようにしましょう。
③レッグツイスト【腹斜筋】
レッグツイストは仰向けに寝た状態で両足を上げ左右に振るトレーニングです。このトレーニングも腹斜筋を鍛える筋トレで、キレイなくびれを作るのに効果的なトレーニングです。
レッグツイストのやり方
- 床に仰向きに寝て、両腕は真横に広げます。
- 両足を垂直に上げます。
- 上げた両足を、左右のどちらかにゆっくりと下ろしていきます。
- 両足を床すれすれまで下ろし、その状態をキープします。
- ゆっくりと元の位置に戻したら、反対側も同様に行う。
- 左右で10回を1セットとして、3セット行う。
レッグツイストの注意点は
- 両足を左右に動かす時は、肩が上がらないようにする。
- 両足を中央に戻したときは休まないようにする。
- 反動はつけずに行いましょう。
④プランク【腹横筋】
プランクは、腕立て伏せの状態の様に床にうつ伏せになり、腕とつま先で体を支えるトレーニングです。腹横筋だけでなく体幹のほとんどをきたえることができます。姿勢をそのまま一定の時間キープするだけなので、筋トレ初心者の方にも簡単に取り取り組むことができます。
プランクのやり方
- 床にうつ伏せになり、上腕から肘とつま先で体を支えます。
- 頭・腰・足が真っすぐになる様に意識します。
- そのままの姿勢を30秒間キープします。
- 30秒間休憩をし、3セット行う。
プランクの注意点は
- 体を支える時に、くの字にならないようにする。
- 呼吸は自然にする。
- きつい時は無理をしない。また、両ひざをついて行いましょう。
⑤ドローイン【腹横筋】
ドローインは、呼吸でお腹周りの筋肉を収縮させて腹横筋を鍛えるトレーニングです。インナーマッスルを鍛え、臓器の位置を安定させて姿勢の改善にもつながります。特に難しい動作はありませんので、誰にでも簡単に行うことができます。
ドローインのやり方
- 床に仰向きになり、両ひざを軽く立てておきます。
- 両手は自然な状態で横につけます。
- 息を吐きながらお腹をへこませます。
- 息を吐ききったら10秒間キープします。
- ゆっくりと息を吸い元の状態にもどします。
- 3~5セット行う。
ドローインの注意点は
- 上半身に力を入れ過ぎないようにする。
- 背筋は伸ばして行う。
- はじめは、お腹をへこませた時に触ってみて固くなっているか確認してみましょう。
⑥スーパーマン【広背筋】
スーパーマンとはその名のとおり、床にうつ伏せになり、両腕・両足を上げて飛んでいるような状態をキープするトレーニングです。これも誰にでも簡単にできるトレーニングですが、広背筋だけでなく、背中からお尻と太腿の引き締めにも効果があります。
スーパーマンのやり方
- 床にうつ伏せになり両腕は前に伸ばしておきます。
- 両腕と両足をまっすぐ伸ばします。
- ゆっくりと両足を上げ、両腕と顔も上げます。
- 両手両足を浮かせた状態をそのままキープします。
- ゆっくりと元の状態にもどします。
- 5~8回行う。
スーパーマンの注意点は
- 息を止めずにおこなう。
- 頭は上に上げすぎず、顔が正面か床を見るようにする。
- 急に両腕・両足を上げるのは怪我のもとなので、とにかくゆっくりと上げるようにする。
⑦エアーラットプルダウン【広背筋】
通常の種目ラットプルダウンは器具を使うトレーニングですが、エアーラットプルダウンは器具を使わずに行います。椅子に座るやり方と、床にうつ伏せになってやる方法がありますが、ここでは、床にうつ伏せの状態で行う方をご紹介します。背中を鍛え姿勢を整えることのできるトレーニングです。
エアーラットプルダウンのやり方
- 床にうつ伏せになり両腕は前に伸ばしておきます。
- 両足を軽く開きゆっくりと上げます。
- ゆっくりと両腕と顔も上げます。
- 両手両足を浮かせた状態から両腕を脇の方へ引き締めます。
- 両手をゆっくりと前方にもどします。
- 4と5の動作を5~8回行う。
エアーラットプルダウンの注意点は
- 息を止めずにおこなう。
- きつい場合は足を床につけた状態で行う。
- 急に両腕・両足を上げるのは怪我のもとなので、とにかくゆっくりと上げるようにする。
4.器具を使いくびれを作る筋トレメニュー
ここでは器具を使い「腹斜筋」「腹横筋」「広背筋」に効果的トレーニングを紹介します。器具を使う事により、より筋肉へ刺激を与えることができます。ただ、あまり無理をすると怪我をしてしまう可能性もあるので、無理なく使える重さの器具を使用してください。
①ダンベルサイドベント【ダンベル】腹斜筋
ダンベルサイドベンドは、立った状態から上半身を横に曲げるトレーニングですが、ダンベルを使う事により腹斜筋へ負荷をかける事ができます。サイドクランチに慣れてきて刺激が感じられなくなったら方にもおすすめです。
ダンベルサイドベンドのやり方
- 片手にダンベルを持ち、足を肩幅に開き立ちます。
- ダンベルを持っていないほうの手は後頭部を軽く支えます。
- 軽く胸を張り、お腹を引き姿勢を正します。
- 息を吐きながらダンベルをゆっくりと下ろしながら体を横に曲げます。
- 曲げきったら、息を吸いながらゆっくりと元の位置に戻します。
- この動作を10回続けたら、反対側も同様にして3セット行う。
ダンベルサイドベンドの注意点は
- 上半身が前後にぶれないように動かす。
- 反動は使わないようにする。
- 肩と首は力まずリラックスした状態で行う。
②膝コロ【腹筋ローラー】腹横筋
膝コロは、腹筋ローラーを使いお腹の筋肉の腹直筋・腹斜筋の他に腹横筋も鍛えることができるトレーニングです。インナーマッスルにも効果があるので、お腹の内側を引きしめることができます。
膝コロのやり方
- マットの上に両膝を付き座ります。
- 腹筋ローラーをおき両手で握ります。
- ゆっくりと、息を吐きながら腹筋ローラーを前方に押していきます。
- 上体が床に着くギリギリまでになったら、ゆっくりと息を吸いながら元の位置に戻します。
- この動作を10回続け、3セット行う。
膝コロの注意点は
- ローラーを前後に動かす時はゆっくりと行う。
- 反動は使わないようにする。
- お腹の中心を意識しながら行う。
③ベントオーバーローイング【器具】広背筋
ベントオーバーローイングは、腰を下ろした状態からバーベルやダンベルを引き上げて広背筋やその他の背中の筋肉を鍛えるトレーニングです。バーベルやダンベルがない場合は、鉄アレイや水の入ったペットボトルでも代用できます。
ベントオーバーローイングのやり方
- 両足を肩幅に開き立ちます。
- 両腕で手の甲が前方を向くように器具を持ちます。
- 軽く肩甲骨をよせ。お腹を引きます。
- お尻を突き出しながら上半身を45度に傾けます。
- 両腕は膝の上あたりにセットして、息を吐きながら両肘をまっすぐ上に引き上げます。
- 引き上げたら元の位置に戻します。
- この動作を10回続け、3セット行う。
ベントオーバーローイングの注意点は
- 器具はお腹に向けて引き上げる。
- 反動は使わないようにする。
- 腰や背中に力を入れないようにする。
5.有酸素運動も取り入れるともっと効果的にくびれる
くびれを作るためには、筋トレでウエストを鍛えるだけでなく、筋肉の上にある脂肪を出来るだけ落としていく事も大切です。筋トレは無酸素運動と呼ばれ、筋肉を集中して鍛えるのには効果がありますが、脂肪はなかなか落ちていきません。脂肪を落とすのに有効的なトレーニングが、ジョギング・ウォーキング・水泳・サイクリングなどの有酸素運動です。筋トレでメリハリのあるボディーをつくりつつ、有酸素運動で体脂肪を落としていけば、より早くトレーニングの結果があらわれ、くびれボディーを手に入れることができます。
6. くびれを作るための筋トレ1週間チャレンジ!
くびれに効果的な筋トレを学んでも実際にどの様にやっていけばいいか分からないかもしれません。筋トレをする時には無理なく継続して行うことがだいじになってきます。まずは、1週間のスケジュールを立ててみることをおすすめします。
このときに、筋トレと有酸素運動を同じ日にするのは、継続していくことが難しいかもしれませんので、筋トレと有酸素運動は分けて行ってみましょう。また、筋トレも、腹斜筋、腹横筋・広背筋は別々の日に分けてトレーニングすると続けやすくなるでしょう。
筋トレだけでなく、有酸素運動、休みも取り入れたスケジュールをご紹介しますので、やりやすいペースで始めてみてください。
1週間スケジュール(例)
月曜日:筋トレ(腹斜筋ツイストクランチ)
火曜日:有酸素運動(ウォーキング・ジョギングなど)
水曜日:筋トレ(腹横筋 ドローイング)
木曜日:有酸素運動(ウォーキング・ジョギングなど)
金曜日:筋トレ(広背筋 スーパーマン)
土曜日:有酸素運動(ウォーキング・ジョギングなど)
日曜日:休み
まずは、無理をせずにできる範囲から始めてみて、1週間続けてみてください。筋トレの効果がでるのは個人差がありますが、地道に継続していくことがポイントです。
ただし、筋肉痛がある場合は無理をせずに1日~2日ほど休んでみて、痛みがなくなってから始めるようにしてください。
毎日の習慣に取り入れて、くびれボディーを手に入れましょう!
この記事では、くびれ作りに効果的なウエストの筋トレをご紹介しました。どれも簡単に始められるものばかりです。くびれを作るだけでなくお腹周りも引きしまっていくので、お腹のたるみが気になる男性にもおすすめのトレーニングです。出来ることからチャレンジしてみて、理想的なくびれを手に入れてみてください。
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