1. マウンテンクライマーで鍛えられる筋肉と効果
マウンテンクライマーは、腹筋をメインとしたさまざまな筋肉が鍛えられる、効率がいいトレーニング。主に、「腹直筋」「腸腰筋」「大臀筋」に効果があります。その他、有酸素運動の要素を持っていることから、腕や肩、太ももなど、全身のさまざまな筋肉も鍛えることができます。
1-1. 腹直筋
お腹の中心部分、肋骨の真ん中から骨盤にかけて縦長に伸びている筋肉。シックスパックとも呼ばれている部位です。姿勢を維持する役割があり、腰を折って体を丸める時に使われたりします。
マウンテンクライマーは、筋肉を鍛えながら脂肪燃焼もできるため、腹筋を割ったりするのに効果的です。
1-2. 腸腰筋
背骨の腰辺りから出ている「大腰筋」と、骨盤の内側から出ている「腸骨筋」の2つの筋肉が組み合わさったインナーマッスル。脚を持ち上げる時に主に使われる筋肉で、階段を上ったり、走ったり、歩いたり、生活する上での基本的な動作に作用しています。
体幹を安定させる役割も担っているため、アスリートが積極的に鍛えている筋肉でもあります。
1-3. 大臀筋
股関節の動きと強い関わりがある、お尻部分にある大きな筋肉。走ったり、歩いたり、持ち上げた脚を下ろす、脚を外にひねる時など、下半身を動かす動作に作用しています。
大臀筋が発達しているかどうかで、お尻の見栄えが大きく左右されます。
1-4. その他の筋肉
力こぶができる部分の「上腕二頭筋」、力こぶができる部分の裏側の「上腕三頭筋」、肩を覆っている「三角筋」も鍛えられます。さらに、太ももの前部分の「大腿四頭筋」、太ももの裏の「ハムストリングス」など、全身の筋肉を刺激して鍛えることができます。
2. マウンテンクライマーの効果
筋トレに効果的な無酸素運動と有酸素運動の要素を持つマウンテンクライマーは、次のような効果が得られます。
2-1. 脂肪燃焼効果
脂肪は、酸素と結びつくことでエネルギーに変わります。つまり、効率よく脂肪を燃やすためには、多くの酸素を体内に取り込む必要があるのです。有酸素運動の機能もあるマウンテンクライマーは、脂肪を燃やすのに効果的です。
2-2. 姿勢の維持や改善
マウンテンクライマーは、姿勢を維持するのに大切な「腹直筋」と「腸腰筋」が鍛えられます。正しい姿勢の維持はもちろん、姿勢改善の効果も期待できます。
2-3. 健康維持
マウンテンクライマーで鍛えられるインナーマッスルの「腸腰筋」は、下腹部の血流と大きな関係があります。血行が良くなることで、便秘やむくみの改善が期待できるでしょう。内臓が下がってしまうのを防ぐことができ、ポッコリお腹も解消できます
2-4. ヒップアップ効果
マウンテンクライマーは、お尻を形成している「大臀筋」が鍛えられます。筋肉が引き締まり、ヒップアップ効果が期待できます。また、脚長効果で美しいシルエットに変われるしょう。ヒップを持ち上げてくれるため、脂肪によるたるみも解消できます。
2-5. スポーツパフォーマンスの向上
インナーマッスルが鍛えられるマウンテンクライマーは、スポーツに重要なバランス力や体力を高めることができます。パフォーマンスの向上以外に、運動時の思わぬ怪我を防ぐこともできるでしょう。
3. マウンテンクライマーの種類
マウンテンクライマーは、基本のスタイルの他にいくつかの種類があります。飽きずに継続するためにも、バリエーションを覚えておきましょう。
3-1. マウンテンクライマー
基本的なマウンテンクライマーの手順です。
- 腕を肩幅に広げて、腕立て伏せの体勢になる
- 頭から脚まで一直線にして、片脚の膝を胸に引きつけるように蹴り上げる
- 脚を戻して、反対の脚の膝を胸に引きつけるように蹴り上げる
- 2、3の動作を、素早く交互に繰り返す
この動作を20回で1セット、3セットを目安に行います。お尻の位置を動かさないイメージで、上半身に重心を置いて体を真っ直ぐにすること、自然な呼吸を意識することがポイントです。
脚を戻す時に、なるべく遠くへ置くように動作をダイナミックにすると、負荷がかかるので効果的です。フォームを崩さないことが大切なので、フォームが身につくまではゆっくりと行いましょう。
3-2. クロスボディマウンテンクライマー
マウンテンクライマーに、上半身をひねる動きをプラスした方法。腹斜筋が刺激できるため、くびれを作るのにも効果的です。
- 腕を肩幅に広げて、腕立て伏せの体勢になる
- 体をひねりながら、右脚の膝を左胸に引きつける
- 脚を戻して、左脚の膝を右胸に引きつける
- 2、3の動作を、素早く交互に繰り返す
この動作を20回で1セット、3セットを目安に行います。体を真っ直ぐにしてお尻が浮かないようにすること、自然な呼吸を意識することがポイントです。
できるだけ膝を前に突き出すようにすると、上半身のひねりが大きくなって腹斜筋に負荷がかかります。さらに高い効果が期待できるでしょう。
3-3. スパイダークライマー
脚を外側から肘に近づける、腹斜筋と大臀筋を鍛えるのに効果的な方法。股関節の柔軟性も養われます。
- 脚を肩幅に広げて、腕立て伏せの体勢になる
- 片脚の膝を曲げて外側に出し、肘に近づける
- 脚を戻して、反対側の脚の膝を曲げて外側に出し、肘に近づける
- 2、3の動作を、素早く交互に繰り返す
この動作を20回で1セット、3セットを目安に行います。お尻が浮かないように真っ直ぐの姿勢を保つこと、自然な呼吸を意識することがポイントです。
柔軟性が必要となるため、慣れるまではゆっくりと行いましょう。
3-4. スライディングディスクマウンテンクライマー
スライディングディスクと呼ばれる器具を使用した、基本的なマウンテンクライマーよりも負荷が大きい方法です。
- 脚を肩幅に広げて、腕立て伏せの体勢になる
- スライディングディスクに両脚を置く
- 片脚ずつスライディングディスクを滑らせて、膝を胸に引きつけるように上げる
- 脚を戻して、反対側の脚を胸に引きつけるように上げる
- 3、4の動作を、素早く交互に繰り返す
この動作を20回で1セット、3セットを目安に行います。 お尻を固定するように意識すること、自然な呼吸を意識することがポイントです。
基本的なマウンテンクライマーに比べるとフォームの維持が難しいため、お尻が弾まないように気をつけましょう。
3-5. メディシンボールマウンテンクライマー
メディシンボールに手をついて行う方法。筋肉への負荷が高く、体幹トレーニングとしても効果的です。
- メディシンボールの上に両手を置き、肘を伸ばして腕立て伏せの体勢になる
- バランスを崩さないように、片足の膝を胸に引きつけるように上げる
- 脚を戻して、反対側の脚の膝を胸に引きつけるように上げる
- 2、3の動作を、素早く交互に繰り返す
この動作を20回で1セット、3セットを目安に行います。体を真っ直ぐに保つこと、自然な呼吸を意識することがポイントです。
不安定なため姿勢を保つことが難しいのですが、姿勢の維持を常に意識して行いましょう。
4. マウンテンクライマーはタバタ式トレーニングに最適
タバタ式トレーニングは、「20秒間の全力運動」と「10秒間の休息」を1セットとして、8セットを行うという方法。所要時間約4分でできる、持久力を高めるトレーニングです。
「20秒間の全力運動」に適しているのが、マウンテンクライマーなのです。マウンテンクライマーは、全身の筋肉を使う運動です。トレーニング道具を使わずに、自宅でいつでも行えるところもメリットです。
タバタ式トレーニングで重要なのは、8セットまでを通して、20秒間を全力で運動することです。最初は、8セットをこなすのがきついと感じるかもしれません。セット数を減らして、徐々に増やしていきましょう。
5. まとめ
マウンテンクライマーは、腹筋だけでなく、腕や肩、太ももなど、全身の筋肉に幅広く刺激を与えることができるトレーニングです。有酸素運動の効果もあるため、筋肉を鍛えながら脂肪燃焼ができます。
マウンテンクライマーは 、正しいフォームを身につけることが最も大切です。慣れるまでは、常にフォームをチェックしながら、徐々にセット数を増やしていきましょう。
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