ダンベルスクワットで下半身を効果的に鍛える

大腿を効果的に鍛えたい人必見!ダンベルスクワットの正しいやり方や、身体を痛めずに効果の出るポイントを徹底解説します。上半身や体幹を同時に鍛えられるダンベルスクワットもご紹介しています。前腿には効かせたくない!という女性のお悩みにも答えます。

筋トレの代表格としても有名なスクワット。ボディメイクを目的として、または代謝アップやパフォーマンスの向上を狙って取り組んでいる人も多いのではないでしょうか。

今回は、スタンダードなスクワットにダンベルで負荷を追加して、さらに効果的に太腿に刺激を入れる、ダンベルスクワットのやり方や種類、ポイントをまとめてお伝えします。

普通のスクワットに慣れてしまい、効果を感じられなかったり物足りない人におすすめです。自宅でも手軽に行えるトレーニングなので、ぜひチェックして実践してみてくださいね。

1.ダンベルスクワットはこんな人に向いている

ダンベルスクワットに取り組むメリットはいくつもあります。どんな人に向いているトレーニングなのか、具体的にご紹介していきます。

1-1. 効率よくダイエットをしたい人

まず、複数の大きな筋肉を同時に刺激できるダンベルスクワットは、ダイエットの効率を上げたい人に向いています。全身の中でも大きい筋肉である『大臀筋(お尻の筋肉)』や『大腿四頭筋(太腿の前側の筋肉)』、『ハムストリングス(太腿の後ろ側の筋肉)』に効果的に刺激を入れることができるため、基礎代謝のアップが見込めます。

基礎代謝とは、生命活動を維持するための必要最小限の代謝です。つまり、特別な運動や活動をしていない、何もせず過ごしているだけの状態で行われる代謝であり、この基礎代謝量が多いほど、たくさん食べても太りにくい身体であるということになります。

基礎代謝量は全身の筋肉量に比例して向上するため、複数の大きな筋肉を同時に鍛えられるダンベルスクワットは、ダイエットの効率を上げることができると言えるのです。

減量しやすい身体になれると同時に、リバウンドのリスクを減らし、体型をキープしやすい体質になれるため、ダイエッターには嬉しい効果ですね。

1-2. 短い期間で筋肥大を目指したい人

ダンベルスクワットは前述の通り、主に下半身の大きな筋肉を中心として鍛えられるトレーニングですが、種類によっては重量を持ち上げる上半身や、体幹にも効かせることができます。同時に全身の筋肉に刺激を入れられるという点で、短時間で筋肥大を目指したい男性には特におすすめのトレーニングです。また、女性も、まずは効率良く身体を全体的に引き締めたい場合や運動不足の場合には、積極的に取り入れていきたい筋トレです。

1-3. 運動のパフォーマンス向上を狙う人

ダンベルスクワットは下半身を強化するため、他のトレーニングやランニング、ウォーキング、ヨガなどあらゆる場面でのパフォーマンスを底上げすることができます。ぶれない下半身を作ることで、フォームが安定するので、さまざまなスポーツにおいて効果を発揮します。

基礎的な体作りという観点でも、ダンベルスクワットのメリットは大きいですね。

2. ダンベルスクワットの種類と正しいやり方

続いて、基本的なスクワットと、ダンベルスクワットの種類と正しいやり方、効果的に行うポイントを解説します。ダンベルで負荷を高めている分、間違ったフォームで行うと腰や膝関節を痛めてしまうリスクが高くなります。しっかりと正しいフォームを確認して、安全に取り組んでいきましょう。

初心者の人や筋力に自信のない人は、まずはダンベルを持たずに自重で行うスクワットのフォームを体に染み込ませてから、ダンベルスクワットに移行していくのがおすすめです。

2-1. 自重で行う、基本のスクワット

まずは、ダンベルを使用しない、自重で行う基本のスクワットのフォームを確認しておきましょう。ダンベルを持つことで負荷が高くなると、フォームが崩れやすくなってしまいます。ダンベルでフォームが崩れる内は、自重のみで行う方が良いでしょう。

【正しいやり方】

  1. 肩幅くらいに足を開いて立ちます。
  2. 足の向きは、つま先と膝が同じ方向に向くようにします。
  3. 目線は前に向け、胸を開いて肩甲骨を寄せます。腕は、頭の後ろで組んでも、前方で手を組んでいても構いません。これがスタートポジションです。
  4. お尻を引いて、椅子に腰かけるイメージでゆっくりと膝を曲げていきます。
  5. 膝が90度になったら、そこで止まります。
  6. 上半身はそのままに、再び膝を伸ばして元の姿勢に戻ります。
  7. 膝を伸ばし切る直前で止まり、再び膝を曲げて腰を落としていきます。
  8. 3~7を繰り返し行います。
  9. 15回×3セットを目安に行います。

正しいやり方で行えていたでしょうか?基本のスクワットをマスターできたら、いよいよダンベルを用いて行ってみましょう。

2-2. ノーマル・ダンベルスクワット

最初は、最もスタンダードなダンベルスクワットの正しい方法とポイントをご紹介します。ノーマル・ダンベルスクワットは、他のダンベルスクワットの基礎になるため、中級~上級者も復習してみてくださいね。

【正しいやり方】

  1. 肩幅くらいに足を開いて立ちます。
  2. 両手にダンベルを持ったら、肩甲骨を寄せる意識で胸を開きます。
  3. お尻を引いて、やや骨盤が前傾した姿勢を保ちつつ、ゆっくりと膝を曲げていきます。
  4. 膝が90度になったらそこで止まります。
  5. 上半身はその姿勢のまま、再び膝を伸ばして元の姿勢に戻ります。
  6. 膝を伸ばし切る直前で止まり、再び膝を曲げて腰を落としていきます。
  7. 3~6を繰り返し行います。
  8. 10~15回×3セットを目安に行いましょう。

【効果的に行うポイント】

  • 膝がつま先よりも前に出ないように、お尻を後ろに引きながら行います。
  • ちょうど、椅子に腰かけるような動きをイメージして行うと、正しいフォームを取りやすいです。
  • 骨盤は前傾した状態をキープしながら行います。
  • 上半身は胸を開いたまま、猫背にならないように保ちます。
  • 腕はまっすぐに下ろした状態で行いましょう。

2-2. ダンベルワイドスクワット

続いて、ワイドスタンスで行うダンベルスクワットです。スクワットに比べ、腿の内側に刺激が入りやすいトレーニングです。ノーマル・ダンベルスクワットでは腿の前方や後方を、ダンベルワイドスクワットでは内側を、というように使い分けうことで、太腿を満遍なく鍛えることができます。

【正しいやり方】

  1. 肩幅よりも大きく(ノーマル・ダンベルスクワットの1.5~2倍)足を開いて立ちます。
  2. 腕を体の前方に出して両手でダンベルを持ちます。
  3. 肩甲骨を寄せる意識で胸を開き、背筋は伸ばします。
  4. お尻を引いて、やや骨盤が前傾した姿勢を保ちつつ、ゆっくりと膝を曲げていきます。
  5. 膝が90度になったら、そこで止まります。
  6. 上半身はその姿勢のまま、再び膝を伸ばして元の姿勢に戻ります。
  7. 膝を伸ばし切る直前で止まり、再び膝を曲げて腰を落としていきます。
  8. 4~6を繰り返し行います。
  9. 10~15回×3セットを目安に行いましょう。

【効果的に行うポイント】

  • 膝とつま先が同じ方向を向いている状態で行い、膝がつま先よりも前に出ないようにします。
  • 背筋が丸まったり、腰が反らないように注意しましょう。腰が反ってしまうと、腰痛の原因となることもあります。

2-3. ダンベルフロントスクワット

太腿を始めとした下肢の筋肉に刺激を入れるだけでなく、同時に体幹筋力も鍛えることができるのがダンベルフロントスクワットです。持ち上げたダンベルの負荷を体幹で支えながら、下半身の筋肉に刺激を入れていきます。

【正しいやり方】

  1. 肩幅くらいに足を開いて立ちます。
  2. 1つのダンベルを両手で持ち、胸~首の高さまで持ち上げた状態をキープします。
  3. お尻を引いて、やや骨盤が前傾した姿勢を保ちつつ、ゆっくりと膝を曲げていきます。
  4. 膝が90度になったらそこで止まります。
  5. 上半身はその姿勢のまま、再び膝を伸ばして元の姿勢に戻ります。
  6. 膝を伸ばし切る直前で止まり、再び膝を曲げて腰を落としていきます。
  7. 3~6を繰り返し行います。
  8. 15~20回×3セットを目安に行いましょう。

【効果的に行うポイント】

  • ダンベルは両腕で持ち上げ、肩が上がらないように注意しましょう。
  • 負荷が高くなるため、重さで体の軸がぶれないように、体幹をしっかり保つ意識で行います。

2-4. ダンベルスプリントスクワット

大腿四頭筋(太腿の前側の筋肉)とハムストリングス(太腿の後ろ側の筋肉)、大臀筋(お尻の筋肉)に強力な刺激を入れることができるのが、ダンベルスプリントスクワットです。難易度も高くなるため、中級者向きと言えます。ダンベルスクワットに慣れたら挑戦してみましょう。

【正しいやり方】

  1. 足を前後に開いて立ちます。前後の足の幅は60~110㎝ほどです。
  2. 左右両手にそれぞれダンベルを持ち、両腕は横に垂らしておきます。
  3. 後方の足はかかとを浮かせ、つま先のみ地面に設置しておきます(スタートポジション)。
  4. 前方の足の膝をゆっくりと曲げ、太腿が地面と平行になるまで腰を落としていきます。
  5. 前方の足のかかとで床を押しながら、再び膝を伸ばしてもとの姿勢に戻ります。
  6. 膝を伸ばし切る直前で止まり、再び膝を曲げて腰を落としていきます。
  7. 3~6を繰り返し行います。
  8. 15回×3セットを目安に、反対の足も同様に行いましょう。

【効果的に行うポイント】

  • 前方の足を鍛えるトレーニングですので、前方の足に体重を乗せます。
  • 一定のペースで行いましょう。
  • 腿の前側が収縮している感覚を意識しながら、ゆっくりと膝を曲げるようにしましょう。
  • 回数を重ねると、後半は体幹が揺れやすくなります。ぐらつくと負荷が抜けてしまうので、上下の動きのみに集中して行いましょう。
  • あまりにも左右に体幹が揺れる場合は、負荷を軽くして行ってみましょう。

3. 適切な回数・重量の選び方は?

ダンベルの重量は、重ければ良いというものではありません。適切な重量の選び方のポイントは、しっかりと正しいフォームで行えるかどうかです。トレーニングに不慣れな場合は、男性なら5~10㎏、女性なら2~5㎏程度が持ちやすい重さと言われています。

スクワットは基本的に10~15回を1セットとするのが目安です。まずは10回、安定したフォームで行える重量を選びましょう。慣れるまではダンベル1つを両手で持って行うのも良い方法です。フォームの安定を第一に、重さを選んでくださいね。

4. 細い脚になりたい!スクワットで前腿に効かせたくない場合は?

ダンベルスクワットは、複数の筋肉に同時に刺激を入れることができる効果的なトレーニングですが、女性のボディメイクでは、前腿(大腿四頭筋)が過剰に鍛えられてしまうことを心配する声が多いのも事実です。足を細くしたいけど、前腿の張りで太ももが大きくなるのは困る…とお悩みの人はいませんか?

前腿の張りが気になってしまう場合や、前腿に効かせたくない場合は、ワイドスクワットを中心に行いましょう。ワイドスクワットやダンベルワイドスクワットは、内ももを狙って鍛えることができるトレーニングのため、前腿が気になる場合も問題ありません。

そもそも基本的なスクワットは、「前腿(大腿四頭筋)」や「お尻よりも脚」に効きやすいトレーニングのため、「トレーニングで脚が太くなってしまった!」「足を細くすることに特化したい!」という場合は、フォワードランジ等の「ランジ系」のトレーニングにシフトすることをお勧めします。

ランジは左右それぞれに行う必要があるため、スクワットほどの負荷をかけたり、効率よく行うことはできませんが、体幹を鍛えたり、左右の筋力のバランスを整えたりするのに向いています。下半身の鍛え方も、目指す体型に合わせて選択して取り入れていきましょう。

5. ダンベルスクワットで効果的に下半身を鍛えよう

今回はダンベルスクワットについてご紹介しました。いかがでしたか?

ダンベルスクワットは、複数の筋肉を同時に刺激できる時短で効率的、効果的なトレーニングであることがお伝えできたと思います。ぶれない下半身作りをすることで運動のパフォーマンスが上がることはもちろん、ダイエット、筋肥大、ボディメイク、さまざまな目的に大きなメリットがあります。正しいフォームをマスターして、目的に応じたダンベルスクワットを取り入れていきましょう!

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