首の筋肉の鍛え方。最強トレーニングメニュー5選

逞しい首や肩を作りたい・モデル級の小顔を目指したい人は必見!肩こり改善、ボディメイク、パンプアップ、運動能力向上など、メリットしかない首のトレーニングとストレッチを徹底解説します。筋トレ時のフォームやポイントもについても詳しくお伝えします。

首周りのトレーニングには、多くのメリットがあることをご存知ですか?

首を太くしたい・肩を逞しく大きくしたいという人も、顔の浮腫み取りや輪郭をすっきりさせ、モデル級の小顔を目指したい人も、肩こりを解消したい人にもおすすめするのが、首の筋肉を鍛えるトレーニングです。

今回は、効率よく首の筋肉に効く最強のトレーニングメニュー5選をご紹介します。また、併せて行いたい首のストレッチ、ポイントもお伝えします。健康も見た目の魅力アップも叶える首のトレーニングとケアにトライしてみましょう。

1.首の筋肉の知識

一言で「首の筋肉」と言っても、頸部は大小さまざまな筋肉が数多く存在する部位です。今回ご紹介するトレーニングで鍛えるのは、頸部でも代表的な筋肉である「胸鎖乳突筋」と「僧帽筋」の2つです。まずは、それぞれの筋肉の位置や役割についてお伝えします。

トレーニングをする際、効かせる筋肉を的確に意識し、収縮するイメージを持って取り組むことで、さらに筋トレやストレッチの効果が増していきます。トレーニングの前に、鍛える筋肉についての知識を頭に入れておくことは効率よく鍛えるポイントになります。

1-1. 胸鎖乳突筋とは

正面から首を横に向けた時、耳の後ろから鎖骨まで浮き出る筋肉が、胸鎖乳突筋です。適度に浮き出た胸鎖乳突筋は美しいデコルテを演出し、顔立ちを美しく映えさせます。また、男性的な逞しいセクシーさをアピールする筋肉をも言われ、性別を問わず「美人の条件」とされる、ボディメイクに必須の筋肉です。

胸鎖乳突筋は、鎖骨と胸骨から始まり、乳様突起(耳の後部の出っ張った骨)と後頭骨に停止する、左右一対の筋肉です。首を横に曲げる動きや、左右に頭を捻る回旋運動、左右に首を倒す側屈運動をする際に働きます。胸鎖乳突筋が衰えると、首のしわ、顔の浮腫み、肩凝りに繋がりやすく、老けた印象を与えてしまいます。若々しい印象を保つためにも、ケアとトレーニングを取り入れていきたい部位ですね。

1-2. 僧帽筋 

僧帽筋は後ろ首の付け根から肩に広がり、背中の表面から腰近い胸骨まで広がる大きな筋肉です。男性らしいがっしりとした太い首や、大きな肩の筋肉を育てたい場合には必ず鍛えておくべき筋肉です。その名の通り、僧侶や神官のフードのような形をしており、上から僧帽筋上部、僧帽筋中部、僧帽筋下部の3つに分けられ、それぞれが異なった働きを担っています。

僧帽筋上部は、筋肉のボリュームが少なくパワーも弱い部分ですが、鍛えやすい特徴があります。首の付け根から鎖骨の高さまで広がり、鎖骨の引き上げや、他の筋肉と共同して首を動かす働きを担います。

また、背中の肩甲骨の上下運動の際に働き、肩を上げたり下げたりする動きでも働きます。僧帽筋上部は肩の筋肉の中でも使う頻度が高く、疲労が溜まりやすい筋肉と言われています。「肩凝り」「痛み」「重さ」を感じる筋肉がこの僧帽筋上部です。

僧帽筋中部は、僧帽筋上部に続いて肩甲骨を覆うように広がる筋肉で、ボリュームがあり、筋力も強い部分です。主に肩甲骨を上げたり、後ろに下げたり、内側に寄せる動きの際に働きます。深呼吸をする際や、大きく体を伸ばす時にも働きます。僧帽筋の中で最も凝りやすい筋肉と言われ、肩凝りがひどい場合は、この僧帽筋中部から鍛えることをおすすめします。

僧帽筋下部は、僧帽筋中部に続いて腰の辺りまで広がっている、逆三角形型の筋肉です。肩甲骨の動きと肩関節の動きに関わるため、日常生活でも最もよく使う筋肉が、僧帽筋下部です。僧帽筋下部が良くなると、肩甲骨の位置が崩れ、姿勢も悪くなってしまいます。

僧帽筋が衰えると、姿勢が悪くなったり、肩凝りや頭痛を招いてしまいます。さらに、腕の動きが悪くなり、四十肩など運動の可動域が狭まってしまうこともあります。審美性だけでなく、運動機能にまで影響を与える重要な筋肉であることが分かりますね。

2.首を鍛えるメリット

これまで紹介してきた首の筋肉、胸鎖乳突筋や僧帽筋を鍛えることで、以下の効果が期待できます。

2-1. 肩凝り・四十肩や五十肩を解消する

肩こりや頭痛は、現代社会で多くの人が抱える悩みです。マッサージやストレッチで一時的に解消されることもありますが、根本的な解決にはなりません。

前述の通り、肩凝りに関わる筋肉である胸鎖乳突筋と僧帽筋を鍛えることで、筋肉の柔軟性が上がり、血流を改善させることができます。肩回りの血流は頭部(脳や顔面)にも大きく影響するため、慢性的な肩凝りや頭痛がある場合は、首の筋肉に着目してトレーニングやケアを行うことが根本的な解決策となります。

また、若くして発症してしまう人も多い、四十肩。四十肩や五十肩は、肩関節の運動不足や日頃の姿勢の悪さが引き金となることが知られています。普段から僧帽筋を鍛えておくことで、予防することができるのです。

2-2. 魅力的な首筋を作る

美しい首筋のラインは、胸鎖乳突筋のトレーニングで決まると言っても過言ではありません。ふとした横顔を映えさせる首筋は、俳優やモデル等、魅力的な人が必ず持っている特徴でもありますよね。逞しい首元、しなやかな首元を演出できるようになりますよ。

2-3. 引き締まった輪郭を叶え、小顔になる

首から肩周りの筋力をつけることで、血行やリンパに流れの改善が見込めます。輪郭の引き締めや小顔に必須なのは、まずは浮腫みの解消と血流の改善です。肩回り巡りが不良だと、頭皮や顔、首は流れが滞りがちとなるため、慢性的な浮腫みに繋がっていきます。これらの悩みも、首のトレーニングで解消できることが多いのです。

2-4. 首のしわを防止!老け見えを回避する

首元の筋肉が減ると、ボリュームが減って張り感が失われ、首元のしわの原因となります。首元は年齢を表すとも言われるため、しわができるのは避けたいところです。筋肉に刺激を入れ、強化することで血行や代謝の改善ができるため、肌の質を若々しく保つことにも繋がります。

2-5. 姿勢の改善に効果的

鎖骨の位置、肩甲骨の位置を正しく保つのが、首の筋肉の働きです。鎖骨や肩甲骨が正しい位置に収まることで、脊柱の正常なS字カーブをキープすることができるのです。重量のある頭部を支え、正しい姿勢を目指すためにも、トレーニングは効果的なアプローチであると言えます。

3.首を鍛える最強のトレーニングメニュー5選

具体的な首の筋肉を鍛えるトレーニングメニューをご紹介します。自宅で簡単に行えるものも紹介していますので、ぜひ行ってみましょう。

3-1. ネック・フレクション

まずは、胸鎖乳突筋を鍛える代表的なトレーニング、ネック・フレクションです。

【正しいやり方】

  1. トレーニングマットの上に仰向けで横になり、膝を立てます。
  2. 両腕は前方・または頭の後ろで組んでおきます。
  3. 顎を首や胸元に近付けるように、頭のみを持ち上げます。
  4. 再びゆっくりと後頭部を床に下ろしていきます。
  5. 3~4を繰り返して行います。
  6. 10~15回×3セットを目安に行いましょう。

【ポイント】

  • フォームがクランチ(腹筋)と似ているため、腹筋で上半身を起こしやすいトレーニングです。腹筋は使わず、首の力で頭部だけ持ち上げることを意識しましょう。
  • 首のトレーニングをしたことがない場合は、まず10回を目標に始め、ゆっくりとした動きから始めて徐々に回数を増やしましょう。
  • 首は繊細な部分なので、無理のない範囲から、様子を見ながら行っていきましょう。
  • 負荷が足りない場合は、両手で額にウェイトを固定する方法があります。負荷をかける場合は、低負荷から始めましょう。

3-2. ネック・エクステンション 

続いて、僧帽筋を鍛えることができるトレーニングのネック・エクステンションです。基本的なやり方で物足りない足りない場合は、可動域やウェイトを使用することで負荷を調整できます。

【正しいやり方】

  1. フラットベンチの上でうつ伏せになります。(トレーニングマットの上に四つ這いになる姿勢でも行えます。)
  2. 背筋を伸ばした状態で、頭をゆっくりと持ち上げていきます(スタートポジション)。
  3. 持ち上げたところで、3~5秒キープします。
  4. 再び頭をゆっくりと下ろしていきます。
  5. 3~4を繰り返して行います。
  6. 10~15回×3セットを目安に行いましょう。

【ポイント】

  • 負荷が足りない場合は、後頭部にウェイトを乗せて両手で固定する形で行います。500g~1㎏など、低負荷から少しずつウェイトを増やしていきましょう。
  • フラットベンチで頭だけ出した状態で行うことで、しっかりと頭を下げることができ、より首の可動域を広げて、負荷を高めることができます。

3-3. ネック・ラテラルフレクション

ウェイトを使って行う首のトレーニングです。トレーニング初心者は、まずは自重トレーニングから始め、慣れたらチャレンジしていくのがおすすめです。

【正しいやり方】

  1. フラットベンチ、またはトレーニングマットに横向きに寝ます。
  2. 下側の腕は、肩の真下に来る位置に置き、身体を支えます。
  3. 側頭部にウェイトを乗せ、上側の腕で固定します。
  4. 首を上側に傾げるように、頭を持ち上げます。
  5. 持ち上げた頭を、再びもとの位置に戻します。
  6. 4~5を繰り返して行います。
  7. 10~15回×3セットを目安に行います。
  8. 反対側も同様に行います。

【ポイント】

  • スタートポジションは、首が床に対して平行になっていることを確認し、首を持ち上げる時は床から垂直方向になるよう意識して行いましょう。
  • 左右同じくらいの回数・負荷で行い、バランスが崩れないようにしましょう。
  • 自宅で行う場合は、厚めの本などがウェイトに向いています。

3-4. ダンベル・シュラッグ

ダンベル・シュラッグは、僧帽筋の上部~中部に効かせることができるトレーニングです。ダンベルさえあれば、自宅でも手軽に行うことができます。

【正しいやり方】

  1. トレーニングマットの上に、脚を肩幅に開いて立ちます。 
  2. 両手にダンベルを持ち、直立姿勢を取ります(スタートポジション)。
  3. ダンベルを持ったまま、首をすくめるように肩を持ち上げます。
  4. 再び、ゆっくりと肩を下げます。
  5. 3~4を繰り返して行います。
  6. 筋力アップなら6回、筋肥大なら12回ほどで限界が来るウェイトを選びます。
  7. 3セットを目安に行います。

【ポイント】

  • 最大限の収縮をするために、肩を耳に付ける、さらに肩を回すイメージで行いましょう。
  • 目線をしっかりと前に固定しておくことがポイントです。
  • 顎が上がらないよう、顔をまっすぐ保つ意識で行いましょう。

3-5. バーベル・シュラッグ 

僧帽筋の筋肥大や、大きな肩を作りたい人におすすめなのがバーベル・シュラッグです。より大きな負荷で刺激を入れることにより、効率よく僧帽筋を鍛えることができます。

【正しいやり方】

  1. バーベルを持ち、肩幅程度に脚を開いて直立姿勢を取ります。 
  2. バーベルを持つ手の幅は、肩幅かそれよりも少し広い位置にします。
  3. 下半身の力を使わずに、肩をすくめ肩甲骨を上げる意識でバーベルを持ち上げます。
  4. 肩を下げて、バーベルを下ろします。
  5. 3~4を繰り返して行います。
  6. 筋力アップなら6回、筋肥大なら12回ほどで限界が来るウェイトを選びます。
  7. 3セットを目安に行います。

【ポイント】

  • 肩を上げる時に、顎が上がらないように注意しましょう。
  • ただ上に上げるだけではなく、肩が耳に付くように、肩を回すように意識すると良いです。
  • 下半身の力を使ってしまうような大きな負荷ではなく、肩のみで上げられるウェイトを選びましょう。

4.トレーニングと併せて取り入れたいストレッチ

肩凝り・首凝りがひどい場合には、ストレッチも積極的に取り入れていきましょう。

【正しいやり方】

  1. マットなどの上に、楽に座ります。
  2. 右手を上から左の側頭部に当て、首を右側に倒すように伸ばします。
  3. 伸ばす時は息を吐きながら行います。
  4. 左側も同様に行います。左右とも、何度か繰り返し行います。

【ポイント】

  • 首を伸ばすのと同時に深呼吸をすることで、よりストレッチ効果を高めることができます。
  • 入浴後など、身体が温まっており、血行が良い時に行うのが効果的です。

5. 逞しい首筋、モデル級の小顔や横顔を手に入れよう!

いかがでしたか?今回は首のトレーニングをご紹介しました。

最初にお伝えした通り、首のトレーニングは肩凝りや頭痛の解消にも効果的です。肩こりが酷いと、身体の可動域が狭まり、特に上半身の筋トレでは、効果が得られにくくなってしまいます。まずは筋肉が柔らかく、血流が良い状態を保っていきたいですね。逞しい筋肉や美容はまず健康ありきです。若々しく魅力的な体作りのためにも、ぜひ取り入れてみて下さい。


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