男らしい逆三角形の体を作るための最強筋トレメニュー

男らしい逆三角形の体を作るための最強筋トレメニュー

大きな肩と逞しい背中、男らしい逆三角形の体形は多くの人の憧れです。しかし、「どの筋肉を鍛えれば見栄えのする逆三角形の体になれるのか」「どんなトレーニングを選べば近道なのか」という事実はあまり知られていません。

今回の記事では、魅力的な逆三角形の体を作る筋肉と、その位置や働きについて解説し、効率的な鍛え方についてご紹介していきます。

1.逆三角形を作る筋肉の位置と役割

まず基本的なことですが「逆三角形の体」とは、左右の両肩と腰を頂点として線で結んだ時、三角形を逆さにしたバランスとなる体型のことです。逆三角形の体を目指す時に重要なターゲットとなる部位は、肩と背中の筋肉です。肩を鍛えれば、おのずと上体の重心が大きくなり、逆三角形に近付くのはイメージしやすいでしょう。

しかし、単に肩と背中を鍛えるだけでは、見栄えのする逆三角形の体型は完成しません。前後左右、どの角度から体を見るかによって、それぞれ鍛えるべき筋肉があるからです。

むやみに鍛えるよりも、必要なポイントを絞って鍛え、メリハリをつけた方が遥かに効率良く、効果的に逆三角形の体を手にすることができます。

また、肩の筋肉には、過剰に鍛え過ぎるとなで肩に見え、逆三角形から遠退いてしまう場合もあるため、注意が必要です。

以下に、逆三角形の体作りに重要な部位と筋肉について解説します。

1-1.肩①三角筋

逆三角形の上方の頂点を形作るのが、肩の三角筋です。逆三角形の体を目指すなら、三角筋を鍛えて肩の横幅を大きくすることは欠かせません。三角筋は、肩関節を屋根のように覆っている三角形の筋肉です。

腹側から三角筋前部・三角筋中部・三角筋後部の3つの繊維に分けられ、肩の形や大きさなど、見た目そのものを左右する筋肉と言えます。三角筋前部~中部は前方から体を見た時の肩の横幅に影響し、三角筋後部は横や後ろから体を見た時の肩の厚みに影響します。

1-2.肩~背中②僧帽筋

逆三角形の体を目指すなら、鍛え過ぎに注意したいのが僧帽筋です。

僧帽筋は、頭と後ろ首の境目から始まり、肩や背中、腰まで広がる大きな筋肉です。その名の通り、僧侶が被っている帽子のような形をしており、上から僧帽筋上部、中部、下部の3つに分かれ、それぞれに異なる働きを担います。

僧帽筋上部は首の付け根から肩~鎖骨まで広がる部分で、鎖骨を引き上げる動きや首を動かす働きや肩甲骨の上下運動を担います。

僧帽筋中部は両方の肩甲骨を覆う形で広がっている部分で、肩甲骨を上に上げたり、後ろに下げたり、内側に寄せたりする役割を担います。僧帽筋下部は、肩甲骨の動きに加えて肩関節の動きにも関わります。

主に腕や肩甲骨の動きを司り、鍛えることで肩凝りの解消や姿勢の改善などの良い効果を期待できる部分ですが、僧帽筋上部を鍛え過ぎると、逆三角形とは反対になで肩になってしまうデメリットがあります。

三角筋を鍛えるトレーニングには、一緒に僧帽筋上部にも刺激が入りやすいメニューが多いため、逆三角形を目指す場合はしっかり見極めて行うことが大切になります。

1-3.背筋①広背筋

逆三角形の体を効率よく目指すなら、最初に鍛えるべき筋肉が広背筋です。広背筋は人体最大の筋肉であり、薄く広い面積が特徴です。脇の下から肩甲骨の下、腰まで広がる大きな筋肉で、腕を前後に引いて物を引き寄せる動きの時によく働きます。広背筋を鍛えることで背中が大きく広がるため、逞しい背中作りには欠かせない部位です。

1-4.背筋②大円筋

大円筋は肩を動かす時に働く筋肉であり、主導筋である広背筋の補助筋です。肩甲骨の下角と上腕骨を結ぶ形で位置しており、肩関節の伸展(上腕をまっすぐ後ろへ伸ばす動き)、内旋(腕が内側へ入る動き)、内転(体の横で腕を上げ下ろしする動き)に関与する筋肉です。

非常に小さいですが、ボディメイクにおいて重要な筋肉でもあります。大円筋を鍛えることで、背中の筋肉のメリハリができ、きれいな逆三角形の体型を作ることができます。また、広背筋が使いやすくなるため、トレーニング効率のアップにも繋がります。

2.逆三角形の体を手に入れるメリットとは?

逆三角形の体型になることで得られるメリットをご紹介します。

2-1.スタイル良くファッションを着こなせる

まず、ファッションが格好よく着こなせるのが大きなメリットです。見栄えのする逆三角形の体であれば、スーツやシャツ姿はもちろん、シンプルなTシャツとジーンズ姿でも、格好よく魅力的にきまるでしょう。特にスーツは肩幅が広く、体格の大きい西洋人向けに作られているため、肩幅を大きく鍛えれば、背広に着られてしまうという問題を解決することができます。

2-2.一目で鍛えていることが分かる

逆三角形の体であれば、シルエットだけでも体を鍛えていることが一目で分かります。ビジネスにおいても、「体型を自己管理できる」というのは信頼を得るために欠かせないポイントとなるので、生活が整っている・仕事ができる人物という印象を与えることができ、仕事の上でも有利になるでしょう。

2-3.筋肉量が増え、代謝が向上する

広背筋は人体で最も大きな筋肉と言われます。大きな筋肉を鍛えることで、全身の筋肉量が増加し、その分基礎代謝が向上するため、太りにくくなります。また、広背筋の補助筋である大円筋や小円筋も一緒に鍛えられるため、運動機能が向上し、関節の可動域やパフォーマンスの向上も期待できます。 

3.逆三角形の体を手に入れる最強の筋トレ

ここまで紹介してきた知識やポイントをもとに、逆三角形の体を目指す人におすすめの厳選した最強の筋トレをご紹介します。

3-1.ワイドグリップ・チンニング(背中:広背筋・大円筋) 

広背筋・大円筋をターゲットとする場合、最も効率的なトレーニングはチンニング(懸垂)です。斜め上方から引くチンニングでは、肩甲骨が下方や内側へ動き、僧帽筋に効きやすくなってしまうため、まっすぐなバーで行うことが推奨されます。真下に力を入れる動きでは、大円筋に強い刺激を入れることができます。

【正しいやり方】

  1. 肩幅よりも広めの感覚を取り、順手(プルアップ)でバーやグリップを握ります。
  2. 地面に付いている足を、軽く浮かせましょう。
  3. 肩甲骨を内側へ寄せていくイメージで、バーまたはグリップが胸に付くまで体を引き上げていきます。
  4. 1番持ち上げたポイントで、少しキープします。
  5. ゆっくりと負荷が抜けないように再び体を下ろしていきます。
  6. 3~5を繰り返し行います。
  7. 10回×3セットを目安に行います。

【押さえるとよいポイント】

  • バーを握る手は順手(プルアップ)では広背筋に、逆手(チンアップ)では上腕二頭筋に刺激が入る握り方のため、背中を鍛える場合は順手で行う方が効果的です。
  • ノーマル・チン二ング(普通の懸垂)やナロー・チンニング(手幅の狭い懸垂)よりも、手の幅を広く取る方が、広背筋・大円筋に刺激が入りやすくなります。
  • 腕の力で体を持ち上げるのではなく、広背筋や肩甲骨を意識して行うとやりやすくなります。
  • 顔は真正面を向く意識で行いましょう。顔が上下に動くと、一緒に腰も曲がってしまいやすくなるため、怪我のリスクが上がってしまいます。注意して下さい。
  • 肩を上げないように気を付けましょう。

3-2.ラットプルダウン(背中:広背筋・大円筋)

チンニングが難しい場合におすすめなのが、ラットプルダウンです。どこのジムでもマシンがあるため行いやすい、代表的な広背筋トレーニングであり、初心者でも容易に取り組むことができます。

【正しいやり方】

  1. マシンのバーを順手(プルアップ)で握ります。この時、手を引っ掛けておくようなイメージで、親指以外の4本指で握っておきます。
  2. 体幹をやや後方に倒すイメージで、バーを引いて胸に近付けます。
  3. この時、背中に緊張が入るのを感じながら行います。
  4. 再びゆっくりとバーをもとの位置に戻します。
  5. 2~4を繰り返します。
  6. 10回×3セットを目安に行いましょう。

【押さえるとよいポイント】

  • 一貫して、肩が上がらないように意識して行いましょう。
  • 腕で引くのではなく、背中や肩甲骨を寄せる動きを意識して行いましょう。
  • バーを引く際は、肩甲骨を背中の中心に寄せるイメージで行いましょう。

3-3.インクライン・サイドレイズ(肩の横:三角筋中部)

三角筋を鍛える代表的なトレーニングといえばサイドレイズですが、サイドレイズよりもスタート時点から負荷がかけられるのが、インクライン・サイドレイズです。

また、サイドレイズでは三角筋よりも僧帽筋上部に刺激が入りやすくなってしまいますが、インクライン・サイドレイズではその心配がありません。三角筋中部にターゲットを絞り効果的に肩の横幅を大きくすることができるため、インクライン・サイドレイズがお勧めです。

【正しいやり方】

  1. 45度くらいの角度をつけたベンチに横になります。
  2. 上側の手にダンベルを持ち、下方から上方にダンベルを持ち上げます。
  3. 腕は肩と水平になるまでゆっくりと持ち上げ、再びゆっくりと下ろします。
  4. 腕の上げ下ろしを繰り返して行います。
  5. 15回×3セットから始めましょう。
  6. 反対側も同じように行います。

【押さえるとよいポイント】

  • 腕を上げる時は、腕を捻らないように(内旋しないように)注意します。腕を上げた時、小指が上に来る向きに捻ってしまうと肩を痛めてしまう危険があるため、親指が上に来る意識で行うとよいでしょう。
  • 呼吸を止めないように意識して行いましょう。
  • 反動は使わず、丁寧に重量を下ろし、持ち上げるように行いましょう。
  • ダンベルの重量は、自分でコントロールできる範囲で選び、重い負荷の日、軽い負荷の日を設けると効率よくトレーニングすることができます。

3-4.サイドライイング・リアレイズ(肩の後ろ:三角筋後部)

体の厚みや逆三角形体型の見栄えにとても重要なのが、肩の後ろ側(三角筋後部)です。三角筋前~中部をターゲットとするサイドレイズ系のトレーニングのみを行っていると、肩幅は広くなるため前側からの見栄えは良くなりますが、横~後ろから見た時の体の薄っぺらさが目立ってしまうことになりかねません。

三角筋後部のトレーニングとしては、ダンベル・リアレイズが最もオーソドックスですが、僧帽筋上部にも効いてしまいやすいため、僧帽筋が関与しにくいサイドライイング・リアレイズがお勧めです。

【正しいやり方】

  1. ベンチの上に左肩を下にして横になります。左手は胸の前に置いておきましょう。
  2. 右手には軽めのダンベルを持ちます。
  3. 肘を軽く曲げたまま、ダンベルをゆっくりと下に降ろしていきます。この時、親指が常に床側になるようにダンベルを持ちましょう。
  4. 肘が顎と同じ高さになるくらいまで、ダンベルを下ろします。
  5. 肘は伸ばし切らず、少し曲がった状態をキープしながら、再び上腕が床と垂直になるところまでゆっくりと上げていきます。
  6. 同じ軌道でダンベルの上げ下ろしを繰り返します。
  7. 15回×3セットを目安に行いましょう。
  8. 左側も同じように行います。

【押さえるとよいポイント】

  • ダンベルを下ろす際に、肩を前に出さないように注意しましょう。
  • 腕をまっすぐに伸ばすと上腕三頭筋のトレーニングになってしまうため、肘は少し曲げた状態で行いましょう。
  • 常に親指が下、小指が上を向いている手の角度で行いましょう。
  • 肩を支点に、ダンベルが弧を描くようなイメージを意識して行いましょう。
  • 反動は使わず、ゆっくりと腕を筋力でコントロールしながら行いましょう。
  • 重量は最初のうちは2~3kgでも十分に効かせられると思われます。軽い負荷から始め、上級者でも4~5kg程度を目安にしましょう。

4.逞しい逆三角形の体作りはポイントを押さえることが重要

いかがでしたか?今回は男らしい魅力溢れる、逆三角形を目指す人のための最強の筋トレメニューをご紹介しました。鍛えるべき部分と、鍛えすぎないよう配慮するべき部分を把握し、メニューを厳選して行うことで効率的なトレーニングを行うことができます。 

メニューを厳選した分、初心者には難易度の高いトレーニングもありましたが、安全に行える範囲で頑張って筋トレに励んでいきましょう。最短距離で格好いい逆三角形の体を手にして下さい。

【合わせて読みたい筋トレ方法】