効果的な背筋の筋トレ。女性向けメニューまとめ

自分では見えないけれど、自分以外の全員にはよく見られているパーツが背中です。自分自身で意識しやすい、腹筋や脚、二の腕、ヒップアップのトレーニングに集中して取り組む人は多いですが、背筋のトレーニングを後回しにしていませんか? 

周囲によく見られているということは、それだけ相手に自分を印象付けるパーツであるということです。背筋が衰えると、全体的に老けて見えてしまうことはもちろん、姿勢が悪くなったり、肩が凝ったりと健康面でも美容面でもマイナスが多いのです。

今回は、そんな背中を手軽に鍛えることができる、女性向けのトレーニングとエクササイズをまとめてご紹介します。

1.背中を鍛えた方が良い理由と実践ポイント

背中のトレーニングに取り組むと、猫背の改善、肩凝りの改善、バストアップ、ボディラインが整うなど、女性に嬉しい効果がたくさんあります。背中美人を目指す女性がトレーニングをするにあたり、意識すると良いポイントをお伝えします。

1-1.そもそも現代人は背中に脂肪が溜まりやすい

多くの人が、日常的にスマホを使い、パソコンやタブレットを使用する生活をしています。日常的に前屈みの姿勢を取ることが多い現代人は、生活するだけで背中が丸まり、姿勢が悪くなったり背筋が衰えたりしやすいと言えます。姿勢が悪いと血流が悪くなり、脂肪も付きやすくなってしまいます。このため、背中のトレーニングやエクササイズは1日5分でも日々のルーティンワークにするのがおすすめです。

1-2.ムキムキに鍛え上げるのではなく、ストレッチを意識して

女性の場合、背筋のトレーニングの目的は、背中に筋肉を付けるよりも、贅肉を落として背中を引き締めたり、美しいボディラインを作ったりすることにあるのではないでしょうか。女性が背筋のトレーニングを行う場合、背中の伸びや心地よさにフォーカスし、楽しみながら行うと体の柔軟性がアップし、しなやかな身体作りができます。

1-3.回数や速さよりもフォームの正確さを優先

トレーニングの速さや回数よりも、正確なフォームで丁寧に行う方が大切です。ハードなトレーニングをするよりも、正しいやり方で的確にターゲットに効かせることを意識して行いましょう。

2.効率的な背筋の筋トレ&エクササイズまとめ 

2-1.背筋の基本『バックエクステンション

【正しいやり方】 

  1. トレーニングマットにうつ伏せになります。
  2. 両手は耳の横に付け、両足は真っ直ぐに伸ばしておきます(スタートポジション)。
  3. 背中の筋肉に刺激を入れる意識で、出来る範囲で上体をマットからゆっくりと起します。
  4. 再びゆっくり上体を元の位置に戻していきます。
  5. 顔が床につかないぎりぎりのところで、再び上体を起こしていきます。
  6. 2~5を繰り返します。
  7. 10回×3セットを目安に行いましょう。

【ポイント】

  • 上体を上げられる範囲は個人差がある為、無理のない高さから始め、徐々に起こしていきましょう。腰を痛めないように注意します。
  • 呼吸を止めずに行いましょう。
  • 速く行うよりも、ゆっくりと丁寧に行うと効果的です。
  • 慣れてきたら、上体を反らす時に両足も浮かせると、負荷を調整することができます。

2-2.背中の引き締めとヒップアップを同時に行う『ヒップリフト』

【正しいやり方】

  1. トレーニングマットに仰向けになり、膝を90度程度に曲げておきます。
  2. 足は肩幅ほどに開き、両腕は体の横に伸ばしておきます。
  3. 骨盤を引き上げるイメージで、お尻を持ち上げます。
  4. 肩から膝が一直線になる位置で、そのまま10秒キープします。
  5. 負荷が抜けないように、ゆっくりとお尻がマットに付かないところまで下ろします。
  6. 再びお尻を持ち上げ、3~6を繰り返して行います。
  7. 10~15回×3セットを目安に行いましょう。

【ポイント】

  •  息を止めないように、呼吸を安定させて行いましょう。
  •  お尻を持ち上げる時、肛門を締めるイメージで行いましょう。
  •  お尻を上げる時は一気に持ち上げ、戻す時は出来る限りゆっくりと腰を下ろします。

2-3.背筋&骨盤の位置の調整できる『シングルレッグヒップリフト』

  1. トレーニングマットに仰向けになり、膝を90度程度に曲げておきます。
  2. 足は肩幅ほどに開き、両腕は体の横に伸ばしておきます。
  3. 片方の脚を、出来る限り真っ直ぐ上に上げます。
  4. 床に着いている脚を伸ばし、 肩から膝が一直線になるようにお尻を持ち上げます。
  5. そのまま10秒キープします。
  6. 負荷が抜けないように、ゆっくりとお尻がマットに付かないところまで下ろします。
  7. 再びお尻を持ち上げ、4~6を繰り返して行います。
  8. 反対の脚も同じように行います。
  9. 10~15回×3セットを目安に行いましょう。

【ポイント】

  • 息を止めないように、呼吸を安定させて行いましょう。
  • 脚を真上に伸ばすことで、腰を反らさず正しい骨盤の向きで行うことができます。上げた脚が曲がらない様に注意しましょう。
  • お尻を持ち上げる時、肛門を締めるイメージで行いましょう。
  • お尻を上げる時は一気に持ち上げ、戻す時は出来る限りゆっくりと腰を下ろします。

2-4.ウエストとの差をつけて女性らしいボディラインになる『バックスクイーズ』 

【正しいやり方】

  1. トレーニングマットにうつ伏せになります。 
  2. 両腕を前方にまっすぐ伸ばし、床に付かないよう浮かせておきます(スタートポジション)。 
  3. 胸を張りながら、肩甲骨を寄せて肘と肘を背中の上で合わせるように、上半身を起こします。 
  4. この時、ゆっくり息を吐きながら行い、顎を引いておくようにしましょう。
  5. 限界まで起き上がったら、再び腕を前方へ伸ばし、同時に上半身も戻します。
  6. 腕は床につかないようにし、スタートポジションに戻ります。
  7. 3~5を繰り返して行います。 
  8. 15~20回×3セットを目安に行います。 

【ポイント】

  • 呼吸を安定させて行いましょう。呼吸を止めないように注意します。
  • 肩甲骨は真横に寄せるのではなく、斜め下に寄せるようなイメージで行います。 

2-5.手足を互い違いに持ち上げる『ダイアゴナル・エクステンション』 

【正しいやり方】

  1. トレーニングマットや床にうつ伏せになります。 
  2. 両腕は前方へまっすぐ伸ばし、脚もまっすぐ伸ばしておきます(スタートポジション) 
  3. 右手と左足を床から浮かし、まっすぐ伸ばします。脚は膝も伸ばして浮かせ、同時に上体も反らすようにして持ち上げます。3秒キープします。 
  4. 筋肉の緊張を緩め、手足、上体をゆっくりと元に戻します(スタートポジション)。 
  5. 今度は左手と右足をまっすぐ伸ばした状態で、床から浮かせます。同時に上体も反らして持ち上げます。3秒キープします。
  6. 再びスタートポジションに戻ります。 
  7. 上体と共に、手足を互い違いに浮かせる2)~6)の動作を繰り返して行います。 
  8. 10回×3セットを目安に行いましょう。  

【ポイント】

  • 手足の幅は少し広めに取りましょう。
  • 呼吸を止めないように意識して行いましょう。
  • 早く行うよりも、ひとつひとつの動作を丁寧に行う方が効果的です。
  • 肘や膝が曲がってしまわないように注意して行って下さい。

2-6.姿勢を整えるピラティス『スワンダイブ』 初級編

【正しいやり方】

  1. トレーニングマットや床にうつ伏せになります。
  2. つま先を伸ばし、足を肩幅くらいに広げます。つま先と膝は外側に向けておきます。
  3. 脇を90度程度に開き、両手は手のひらを床に、肩の横に置きます(スタートポジション)。
  4. 下半身は、恥骨をマットや床に沈めておくイメージです。
  5. ゆっくりと肘を伸ばしながら上体を反らし、腹筋と背筋の力で起き上がります。
  6. 頭から肩甲骨までをマットから離していくイメージで行います。
  7. 背骨をひとつずつ床に付けるように、ゆっくりと背筋を使いながらスタートポジションに戻ります。
  8. 3~7を15回繰り返します。

【ポイント】

  • 始めから終わりまで、鎖骨の広がりを感じながら行いましょう。
  • 腰を痛めないように、腹筋に力を入れて行いましょう。
  • 上体を起こす時、手は添える程度にし、上腕の力を使わないようにします。
  • 上体を起こす時、目線は床を見て、腹筋と背筋の力で持ち上げます。
  • 上体を起こせる範囲は個人差が大きいため、気持ちよく伸びを感じられる高さまでで行いましょう。

2-7.姿勢を整えるピラティス『スワンダイブ』 応用編

【正しいやり方】

  1. トレーニングマットや床にうつ伏せになります。
  2. つま先を伸ばし、足を肩幅くらいに広げます。つま先と膝は外側に向けておきます。
  3. 脇を90度程度に開き、両手は手のひらを床に、肩の横に置きます。
  4. 下半身は、恥骨をマットや床に沈めておくイメージです。
  5. ゆっくりと肘を伸ばしながら上体を反らし、腹筋と背筋の力で起き上がります。
  6. 上体を起こした状態をキープします。腹筋にしっかりと力を入れます(スタートポジション)。
  7. 手を離して足を浮かせ、マット・床へダイブします。お腹を船底のように丸くし、ころりと揺れるイメージです。
  8. 手を床に付け、腹筋と背筋の力で身体を浮かせ、再び上体を起こします。足は、マットすれすれのところで浮かせておきます。
  9. 5~8の動きを5回繰り返します。

【ポイント】

  • ダイブする時は、お腹に力を入れたままの状態をキープして行います。
  • 腰を痛めないように、腹筋を締める意識で行いましょう。
  • 息を吸いながら上体を巻き上げ、吐きながらマット・床にダイブします。

2-8.寝たまま行える!ストレッチ『肩甲骨伸ばし』

【正しいやり方】 

  1. トレーニングマットや床に仰向けになります。(または、座った状態でも行えます。)
  2. 両腕を上げ、両手でそれぞれ反対の腕の肘を掴みます。
  3. 左の肘を右手で掴み、右上に引っ張るように伸ばします。
  4. この時、腕の付け根と肩甲骨のストレッチを感じながら行います。
  5. 反対側も同様に、気持ちよく力を入れずに伸ばします。

【ポイント】

  • 両腕を上げる時は、伸びをする時のように大きく肩甲骨から腕を持ち上げます。
  • 深呼吸をしながらストレッチを感じ、伸ばすように意識します。
  • 頭の位置は動かさないように気を付けましょう。

2-9.凝っている背中を解してリラックスする『伸ばし前屈』

【正しいやり方】 

  1. 足を腰幅に開いて背筋を伸ばし、リラックスして立ちます。
  2. 背中に手を回して手のひらが下を向くように組みます。
  3. 肩甲骨を意識して真中に寄せます。
  4. 背中から両腕を遠く離れるように、両腕を持ち上げ、戻します。
  5. 3~4を5回繰り返して行います。
  6. 上半身を太腿に乗せるように上体を倒します。
  7. 両手は組んだまま、脱力しながら天井に向かって腕を伸ばします。
  8. 組んでいた両手を解き、手のひらを床に付けます。伸びていた筋肉を一気に緩め、脱力します。
  9. 最後はゆっくりと起き上がって立ち、最初の姿勢に戻ります。

【ポイント】

  • 深呼吸をしながら行いましょう。 
  • 最初は腕が動かしにくい場合も、繰り返す内に徐々に可動範囲が広くなっていきます。
  • 気持ちよく伸ばし、一気に脱力させることで背中の緊張が取れ、凝りがリセットされます。

2-10.1分でできる!胸を開いて肩甲骨周囲を解すエクササイズ

【正しいやり方】 

  1. トレーニングマットの上に膝立ちで立ちます。肩の力は抜いておきます。
  2. 足は腰幅に開き、足の甲は真っ直ぐに伸ばし、マットに付けておきます。
  3. お腹をへこませて、両腕は交差させて胸に置きます。
  4. やや上体を後方へ引き、頭から膝が一直線になる姿勢を取ります。
  5. 両腕を垂直に上げて肘を外側に張ります。両肘を背中側で寄せたり戻したりを繰り返します。
  6. 肘を寄せる時タイミングで息を吐きます。リズミカルに腕を動かし、10回繰り返します。
  7. ゆっくりと上体を戻しましょう。

【ポイント】

  • 腕を背中に引くのと同時に、必ず息を吐きましょう。
  • 最大限に肘を寄せるように意識して行いましょう。

3.1日5分でも継続して背筋を鍛えよう

いかがでしたか?今回は女性におすすめの背筋のトレーニングとエクササイズをご紹介しました。

ダイエット・ボディメイクの基本は、これまでの生活習慣を変え、更新していくことです。このため、トレーニングやエクササイズも長期的に継続して取り組めるものを選ぶことが、ダイエット・ボディメイク成功のポイントになります。

隙間時間に簡単に行えるトレーニングやエクササイズもたくさんあるため、自分のライフスタイルに合った方法を見つけ、日々の生活に取り入れていきましょう。 

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