背中の筋肉を鍛える!14種類のトレーニングメニュー

広く厚くたくましい背中を持つ男性は、やはり格好よく頼りがいがあるように見えます。男ならあんな背中が欲しい!と憧れる方も多いでしょう。

背中を鍛えるためにはやはり筋トレで刺激を与えていくのが一番ですが、トレーニング方法はいろいろとあります。

ここでは、自重・フリーウェイト・マシンといったシチュエーション別に背中の筋トレでおすすめのメニューを紹介していきます。効果的に背中を鍛えるため、参考にしてやってみてください。

1. 背中の筋肉は3つ

大きくたくましい背中を手に入れるためには、まず背中の筋肉についてある程度の知識は持っておくことが必要です。刺激する部位を意識するだけで筋トレ効果も上がると言われていますので、確認していきましょう。

背中を構成するのは以下の3つの筋肉です。順番にそれぞれの特徴や役割について紹介します。

  • 僧帽筋
  • 広背筋
  • 脊柱起立筋

1-1. 僧帽筋

僧帽筋は背中の上の部分にある筋肉で、首から肩、肩甲骨の周辺まで広がっています。肩こりの原因となるのはここで、肩をすくめたりするときに使います。

ここを鍛えれば、砲丸投げの選手のように首から肩にかけて盛り上がり、大きく膨らんで見えます。

1-2. 広背筋

広背筋は背中の筋肉で最も面積が広く、脇腹の辺りまで広がっています。肩甲骨を寄せるなどの動きで使用し、ここを鍛えれば逆三角形の背中を手に入れられます。

格闘技方や水泳などものを引き寄せる動きをよくする方は、脇から下の筋肉が広がって腰に向かってしぼみ、見事な逆三角形になっています。あの体形を目指すのであれば、広背筋を鍛えましょう。

1-3. 脊柱起立筋

脊柱起立筋は背筋に沿ってあるインナーマッスルで、他の2つの筋肉に比べると面積はかなり小さいです。しかし重要な筋肉で、ここを鍛えることで姿勢を保ち、腰痛を予防します。

背骨をしっかりと支えるためにも、脊柱起立筋はしっかりと鍛えなければいけません。他の筋トレを行う場合にも、腰に不安がある方は、まず背中を鍛えてからにしましょう。

2. 背中の筋トレおすすめの自重トレーニング5選

では、トレーニングメニューの紹介にいきましょう。最初は自宅でもトレーニングが可能な、自重トレーニングの筋トレメニューからです。

特別な道具は不要なメニューが多く、自分の体重を負荷とするためケガのリスクも少なくて安全です。思い立ったときにできる手軽さが、ジムになかなか行けない多忙な方へもおすすめする理由です。

  • チンニング
  • バックエクステンション
  • ヒップリフト
  • リバーススノーエンジェル
  • チューブトレーニング

2-1. チンニング

チンニングは懸垂です。公園の鉄棒やジムのチンニングマシンがあれば便利ですが、自宅でも鴨居などがあれば可能ですので、ポイントを押さえてやっていきましょう。

チンニングでメインターゲットとなるのは、広背筋です。

  1. 鉄棒や鴨居を、肩幅よりも少し広めに両手で持つ
  2. 背筋はまっすぐに伸ばし、息を吸いながら素早く体を引き上げる
  3. アゴがバーの上に出る程度まで体を引き上げたら、3秒キープ
  4. 息を吐きながらゆっくりと肘を伸ばして体を下ろす
  5. 2~4を15回繰り返す
  6. インターバルで30秒休憩を取る
  7. 残り4セットを行う

ポイントは、腕の力だけで体を持ち上げようとしないこと、

呼吸を忘れずにすることです。慣れてくればウェイトベルトを巻いて行えば、さらに負荷を強くできます。

残念ながら筋力がなくてチンニングが1回も達成できないという方は、公園の鉄棒を使って斜め懸垂を行いましょう。足を地面につけて行うため、負荷が軽く初心者の方にはおすすめです。

2-2. バックエクステンション

お腹だけで体全体を支えるメニューが、「バックエクステンション」です。これは脊柱起立筋と広背筋に強く刺激を与えます。

  1. カーペットやマットの上にうつ伏せ寝をする
  2. 両手を頭の後で組み、つま先を立てる
  3. 体を反るように、ゆっくりと上半身を床から浮かせる
  4. 限界まで行ったら元に戻る
  5. 3~4を15回繰り返す
  6. インターバルで30秒休憩を取る
  7. 残り2セットを行う

腕や足には力をいれず、首を後ろへ反らしすぎないように気を付けてください。両手は頭の後で組まず、体に沿って後へのばしても良いです。

2-3. ヒップリフト

ヒップリフトは下半身の筋肉を鍛えるメニューですが、背中(脊柱起立筋)も鍛えられます。寝ながらできシンプルな内容なので、毎日取り組むようにしてください。

  1. カーペットやマットの上に仰向けで寝ころぶ
  2. 膝を90度に曲げて立てる
  3. お尻と腰を持ち上げ、膝から肩までが一直線になるようにする
  4. ゆっくりと元の体勢に戻る
  5. 3~4を20回繰り返す
  6. インターバルで30秒休憩を取る
  7. 残り2セットを行う

上半身はできるだけ動かさず、深呼吸をするイメージで取り組んでください。動作1つ1つをゆっくりと行います。

2-4. リバーススノーエンジェル

リバーススノーエンジェルはバックエクステンションに動きを加えた内容の筋トレメニューです。女性でも簡単にできますので、特に筋トレ初心者で背中を鍛えたいという方におすすめです。

  1. カーペットやマットを敷いた上にうつ伏せで寝ころぶ
  2. アゴを床につけ、つま先は立てる
  3. 両手を後ろに伸ばし、自然に開いた状態で軽く浮かせる
  4. 肩甲骨を寄せ、大きく円を描くように両手を腰のあたりから頭の上までぐるっと動かして持ってくる
  5. そのままで3秒キープ
  6. ゆっくりと両手を元の位置へ戻す
  7. 4~6を15回繰り返す
  8. インターバルで30秒休憩を取る
  9. 残り2セットを行う

動かすのは両手だけ、負荷をかけるのは背中だけです。肩甲骨を寄せた状態で手を動かすことで、背中を鍛えます。呼吸は忘れないようにし、肩甲骨に意識を集中させましょう。

2-5. チューブトレーニング

ゴムチューブが必要ですが、安く購入可能で収納場所にも困りませんので、自宅で筋トレをしたいと考える方は購入を検討してください。

チューブを使えば、背中の広い範囲を一気に鍛えられます。

  1. 重い家具や柱などにチューブを巻き、両端は片手にそれぞれ持つ
  2. 手を伸ばしてチューブがたるまない距離のところに座り、床の上を滑らないように足で体を固定する
  3. 背筋をまっすぐに伸ばして、肩甲骨を寄せながらチューブを持った両手をゆっくりと引っ張る
  4. 限界まで肩甲骨を寄せたら、そのまま3秒キープ
  5. 力を一気に抜かず、ゆっくりと手を元の位置へ戻す

手でチューブを引っ張るときに、背中を丸めないように注意しましょう。背中を丸めると腰に負担がいき、危険です。また、椅子の背にチューブを通し、椅子の前に座って椅子の足を自分の足で押して体を固定するといった方法もあります。

3. 背中の筋トレおすすめのダンベルトレーニング2選

次は、自重よりも負荷を高められるダンベルを使った背中の筋トレメニューです。ダンベルがあれば自宅での筋トレメニューが広がりますので、本格的な筋トレを望む方は購入しておくと便利です。

背中を鍛えるダンベルメニューでおすすめなのは、以下の2つです。

  • ワンハンドローイング
  • ダンベルデッドリフト

3-1. ワンハンドローイング

ワンハンドローイングは片手でダンベルを引っ張るという内容のメニューです。ベンチに置く手の位置によっては、背中の上部や下部に負荷を与えることも可能です。

初心者の方でもわかりやすい筋トレメニューですが、最初は軽めのダンベルで取り組んでください。

  1. フラットベンチや椅子を用意する
  2. ベンチもしくは椅子に、右手と右膝をのせる
  3. 左手でダンベルを持ち、背中の力を使ってダンベルを持ち上げていく
  4. 限界まで持ち上げたらそのままで3秒キープ
  5. ゆっくりとダンベルを下ろしていく
  6. 3~5を15回繰り返す
  7. 右と左を変えて同様に行う
  8. インターバルで90秒休憩を取る
  9. 左右15回ずつを1セットとし、合計で3セット行う

ダンベルを引き上げるときには、肩甲骨をしっかりと寄せましょう。背中はまっすぐに保ち、ダンベルを上げるときには息を吐いて、下ろすときには息を吸います。

3-2. ダンベルデッドリフト

バーベルには劣りますが、かなり高負荷を与えられる筋トレメニューがダンベルデッドリフトです。ケガをしないように、正しいフォームで行うようにしましょう。

  1. 足を肩幅に広げ、胸を張って立つ
  2. 肩を落として肩甲骨を寄せ、背中をまっすぐに保ったまま前傾姿勢を取る
  3. 両手にダンベルを持ち、ゆっくりと膝を曲げて下げていく
  4. 肩甲骨を意識しながら、ゆっくりとダンベルを持ったままで上体を上げる
  5. 胸を張って立ったら、また前傾姿勢になり膝を曲げてダンベルを下げる
  6. 3~5を15回繰り返す
  7. インターバルで90秒休憩を取る
  8. 残り2セットを行う

行っている間、肩を上げないように注意しましょう。背筋は常に一直線を意識し、肩甲骨同士を引き寄せるイメージでダンベルを持ち上げます。

4. 背中の筋トレおすすめのバーベルトレーニング3選

さらに負荷を強くできるのが、バーベルを使った筋トレメニューです。バーベルはジムでさまざまな重量のものが用意されていますので、使っていきましょう。トレーニング中の負荷は高重量となるため、フォームをしっかりと覚えるまではトレーナーについてもらい、ケガ防止につとめてください。

紹介するおすすめのメニュー、バーベルバージョンは以下の3つです。

  • ベントオーバーローイング
  • デッドリフト
  • シュラッグ

4-1. ベントオーバーローイング

ベントオーバーローイングは、床に置いたバーベルを背中の力で引き上げるメニューです。メインターゲットは広背筋ですので、逆三角形の美しい体に憧れを持つ方は、ぜひ励んでください。

  1. 適切な重量のバーベルを床に置く
  2. 足は肩幅に開き、屈んで両手でバーベルのバーを握る
  3. 息を吸い込みながら、ゆっくりとバーベルを引き上げる
  4. おへそあたりまでバーベルをあげたら、3秒キープ
  5. ゆっくりとバーベルを床へ戻す
  6. 3~5を10回繰り返す
  7. インターバルで3分休憩を取る(重量が重ければ5分とっても良い)
  8. 残り2セットを行う

通常より負荷が高いこのような筋トレでは、インターバルは長めにとります。バーベルを持ち上げるとき、腰は軽めに曲げてバランスを取ってください。頭からお尻までは一直線にして、トレーニング中はそれをキープしましょう。

4-2. デッドリフト

デッドリフトは筋トレBIG3と呼ばれる人気の筋トレメニュー。背中だけでなく、太ももや腕など全身の筋肉に強い刺激を与えられます。

高重量を扱えるため「死ぬほどつらい」と言われる筋トレでもありますので、正しいフォームで覚悟を持って臨んでください。

  1. 適切な重量のバーベルを用意し、床に置く
  2. 肩幅より少し広いくらいの手幅でバーを握る
  3. 顔は正面を向き、足は肩幅程度に開く
  4. 胸を張って膝を軽く曲げ、お尻を突き出した状態で素早くバーベルを持ち上げる
  5. 胸を張り、肩甲骨を寄せたまま、バーベルを持って2秒キープ
  6. ゆっくりとバーベルを床へおろす
  7. 4~6を10回繰り返す
  8. インターバルで3分休憩を取る
  9. 残り2セットを行う

5回程度繰り返したところで限界がくるようでしたら、休憩を取ってから重量を下げて再度トライしてください。背中は丸めず、まっすぐに保ちます。

4-3. シュラッグ

シュラッグはバーベルを持ったままで肩をすくめるトレーニングです。これにより、僧帽筋が鍛えられます。太い首回りがほしい方やたくましい肩がほしい方は、挑戦してください。

  1. 肩幅程度に足を開いてまっすぐに立つ
  2. バーベルを支えるように持ち、太ももにつける
  3. 肩を耳に引きつけるイメージで肩をすくめていく
  4. 限界まで上げたら、2秒キープ
  5. ゆっくりと肩を下ろして2)の状態に戻る
  6. 3~5を10回繰り返す
  7. インターバルで3分休憩を取る
  8. 残り2セットを行う

肩をすくめるとき、真上にあげるというよりは心持後ろへ引くことで、僧帽筋に効率よく負荷を与えられます。トレーニング中は肘を伸ばしたままです。息を吐きながら持ち上げ吸いながら戻すことを意識し、呼吸を止めないようにしてください。

5. 背中の筋トレおすすめのマシントレーニング3選

ジムにいけばさまざまなマシンが置かれています。マシンは軌道が安定していますのでフォームが崩れにくく、ケガの可能性が減って安心です。

マシンを使ったおすすめのメニュー3つを紹介しましょう。

  • ラットプルダウン
  • シーテッドローイング
  • マシンバックエクステンション

5-1. ラットプルダウン

ラットマシンを使ったベーシックな筋トレメニューです。ラットマシンはどのジムでも置いてありますので、積極的に利用してください。

背中の筋肉の他にも、胸の筋肉や体幹なども鍛えられます。

ラットプルダウンには「フロント」と「ビハインド」の2種類のトレーニング方法がありますが、ここでは基本的なメニューの「フロントネックプルダウン」を紹介します。

フロントネックプルダウンはバーを胸の前へおろすトレーニングで、広背筋に強い負荷を与えます。

  1. ラットプルマシンの重量を普段の重さより軽めに設定し、ベンチに座る
  2. 体を安定させ、バーを持つ
  3. 胸を張り、息を吐いて肩甲骨を寄せながらバーを胸の前へ下げる
  4. その状態で1秒キープ
  5. ゆっくりと元へ戻す
  6. 3~5を15回繰り返す
  7. インターバルで90秒休憩を取る
  8. 残り2セットを行う

おろしたバーを戻すときには、力を抜き過ぎずにゆっくりと戻しましょう。バーを下ろすときには息を吐き、戻すときに吸います。筋トレでは呼吸が大切です。しっかりと意識して呼吸を行ってください。

5-2. シーテッドローイング

専用のマシンはありませんが、さまざまなマシンで行えるという便利な筋トレメニューが、「シーテッドローイング」です。

背中を鍛えるとき「上から引っ張る」ものと「前や下から引き寄せる」ものがありますが、シーテッドローイングは前から引っ張るタイプのトレーニングです。

  1. マシンに座り、体を安定させる
  2. バーを両手で握り、軽く引っ張って背中に少し刺激を感じる程度で止める
  3. 体を引きながら息を吐き、肩甲骨を寄せてバーを引っ張る
  4. 力の限界まで引っ張ったらその場で1秒キープ
  5. 息を吸いながら、ゆっくりとバーを2)の位置まで戻す
  6. 3~5を15回繰り返す
  7. インターバルで90秒休憩を取る
  8. 残り2セットを行う

腰へ負担がかからないように背中は伸ばし、胸を軽く張って行います。最初は体をあたためるため、軽めの重量で行ってください。

5-3. マシンバックエクステンション

自重トレーニングで人気のバックエクステンションですが、しっかりと負荷をかけたいときにはマシンを使ってトレーニングをしましょう。

バックエクステンションが出来るのは、ローマンベンチ(チェア)です。

  1. ローマンベンチに、上半身は宙に浮くようにしてうつ伏せで寝ころぶ
  2. 器具に足を通し、体をしっかりと安定させる
  3. 顔が正面を向くまで背中の筋肉を使って上体を持ち上げる
  4. 限界まで上げたら2秒キープ
  5. ゆっくりと上体を下げる
  6. 3~5を20回繰り返す
  7. インターバルで30秒休憩を取る
  8. 残り2セットを行う

反動を使わずに背中の筋肉で上体を持ち上げていきましょう。そして、下半身に力が入り過ぎないように注意してください。

6. 背中の筋肉を厚く大きくするコツ

背中の筋肉を厚く大きくするためのコツは何があるでしょうか?最後にトレーニングに取り組むときのコツを紹介していきます。むやみに筋トレをするのではなく、次の3点を意識してトレーニングを行っていきましょう。

  • 高重量にする
  • スピードはゆっくりで行う
  • レップ数を管理する

6-1. 高重量にする

背中をできるだけ大きく見せたいときには、最大筋力を高めるために、できるだけ重いウェイトを持つようにしましょう。

3回から6回程度のレップ数で持てる限り重いウェイトに挑戦してください。筋肉が発達してそれでも余裕になってきたら、レップ数を上げていきます。

筋肉の肥大化の効率をあげるためには、重いウェイトで筋肉をいじめぬくことが大切です。

6-2. スピードはゆっくりで行う

筋肉を肥大化させるためには、トレーニングの動作はゆっくりと行うことが大切です。スピードを出せば重いものでも持ち上げることが楽になりますが、ゆっくりと動かそうと思うとつらいもの。そのつらさが、筋肉を大きくさせる鍵です。

トレーニングのメニューにもよりますが、背中を鍛えるときにはできるだけ動作をゆっくりと丁寧に、そして確実にこなしていきましょう。

6-3. レップ数を管理する

背中の筋トレに限りませんが、レップ数の管理は徹底しましょう。レップ数を多くすればするほど、筋肉が回復に必要とする時間は長くなります。

適度に休息をとり効率よく筋肉を肥大化させるために、毎週の合計レップ数を記録して管理しておいてください。しっかりと筋肉を休ませ、ケガのリスクを減らすために必要なことです。

まとめ:さまざまなトレーニング方法で背中をたくましく!憧れの肩や背中を手に入れよう

格好良いシルエットや頼りがいある男に見えるには、鍛えられた肩や背中は不可欠です。背中は他の部位に比べても筋トレメニューも多く、自分のレベルにあったトレーニングが行いやすい部位でもあります。

自宅で、ジムで、公園で。気に入った場所で思い立ったときにトレーニングできるように、メニューを複数紹介しました。できるものから取り入れて、自分史上最高の背中を目指しましょう。


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