広く分厚い、男らしい背中。男性的で格好良い背中に憧れる方は多いですが、それを作り上げるためには背中の筋肉を鍛える必要があります。
ワキから腰へむけて格好良く引き締まった体形のために、背中にある面積の大きな筋肉・広背筋を鍛えていきましょう。ここでおすすめなのは、シーテッドローイングという筋トレです。
シーテッドローイングとは何か、その効果やメリット、正しいやり方にポイントなどを、盛りだくさんで紹介していきます。
男らしいガチガチの背中を手に入れるため、参考にしてやってみてください。
1. シーテッドローイングとは?
シーテッドローイングは、シーテッドローとも呼ばれる人気の筋トレです。座った状態で前からチューブなどを引っ張り、背中に強い刺激を与えていきます。
シーテッドローイングのメインターゲットは、広背筋などを含む背筋群。肩甲骨を寄せながら両腕を後ろへ引く動作で、背中全体の筋肉を鍛えられます。
特に大きな刺激を与える部位は、広背筋・僧帽筋の中部・僧帽筋の下部です。そしてサブターゲットとしては肩の筋肉や上腕筋があります。
また、シーテッドローイングと呼ばれる筋トレには、専用のケーブルマシンを引っ張るもの以外にもう1つあります。船をこぐような動作ができるローイングマシンを使ったメニューで、この筋トレでは背中だけでなく下半身にも刺激を与えられます。
ここでは両方のシーテッドローイングについて、やり方や効果などを紹介していきます。自分が好きな方、興味がわいた方からトライしてみてください。
2. シーテッドローイングとローイングマシンは効果が違う!
では一般的なシーテッドローイングと、背中と下半身を鍛えるローイングマシンの効果は、どう違うのでしょうか?鍛えられる筋肉部位や動作など、両者の違いから説明します。
2-1. 専用マシンを使ったシーテッドローイングの場合
背中の筋肉群をメインターゲットとしているため、膝やお尻の位置や角度は固定した状態で行います。さらに、上半身の角度も固定するか、動かしたとしても多少です。
鍛えられる筋肉群は、以下の7点です。
- 僧帽筋(首から肩)
- 背筋(背中)
- 大円筋(背中)
- 三角筋後部(肩)
- 菱形筋(背中)
- 脊柱起立筋(背中)
- 上腕筋(腕)
2-2. ローイングマシンを使った場合
全身運動となる筋トレ器具、ローイングマシンを使ったシーテッドローイングは、シート自体が動きます。そのため、トレーニング中は膝やお尻の位置や角度が常に変化しています。さらに上半身もシートの動きにあわせて角度が変わるので、背中だけでなく下半身にも影響があるのです。
鍛えられる筋肉部位は、以下の10点です。
- 僧帽筋(首から肩)
- 広背筋(背中)
- 大円筋(背中)
- 三角筋後部(肩)
- 菱形筋(背中)
- 脊柱起立筋(背中)
- 上腕筋(腕)
- 大腿四頭筋(太もも前)
- 大臀筋(お尻)
- ハムストリング(太もも裏)
ローイングマシンについては、詳細を後述します。ぜひ確認してください。
3. シーテッドローイングの効果やメリット3つ
マシンを使って行うシーテッドローイングは、軌道を守りやすいためにケガの心配が少なくなります。しかし、強い負荷を筋肉に与えるトレーニングであることは確かなので、つらさから心が折れそうになることも多々あるでしょう。
ここではシーテッドローイングの効果やメリットを紹介しますので、筋トレ中のモチベーションアップに使ってください。
- V型の分厚く男らしい背中を作る
- 肩凝りや猫背の解消・改善をする
- 腰に不安がある方でも安心してトレーニング可能
3-1. V型の分厚く男らしい背中を作る
シーテッドローイングでは、背中の筋肉全体を鍛えられます。
日本人はもともと欧米人に比べて背中の筋肉が少ない体質であるうえ、背中は自分で確認しにくいこともあってつい筋トレをさぼりがちになります。
しかし胸や腕ばかりを鍛えていれば、まっすぐ立ったときや後ろ、斜め後ろから見たときにバランスの悪い体になってしまうでしょう。背中も同様に鍛えられていなければ、全体的に薄くボリューム不足の体に見えるのです。
背中の筋肉・広背筋は面積が大きな筋肉で、ここを鍛えれば腰へ向かって引き締まったスタイリッシュなV型体形を手にできます。
また僧帽筋の中部から下部に負荷をかけるので、背中にしっかりとボリュームが出て、一気に男らしい体形になるでしょう。
3-2. 肩こりや猫背の解消・改善をする
現代人に必要不可欠なツール、スマートフォン・パソコン・タブレットを使うことで、姿勢が悪くなって肩こりに悩む方が増えています。
肩こりが起こるのは首から肩にかけての僧帽筋。シーテッドローイングではこの僧帽筋にも強く刺激を与え、しっかりと動かしていきます。そのため筋肉はほぐれて血流がよくなり、肩こりが大きく改善されるのです。
また、広背筋は人間の姿勢に大きく影響する筋肉です。猫背で悩んでいる方も改善されますので、積極的にシーテッドローイングに取り組んでください。
3-3. 腰に不安がある方でも安心してトレーニング可能
背中を鍛える筋トレメニューは他にもいろいろありますが、腰への負担が大きいものがあります。たとえば中腰になって行うトレーニングなどは、腰痛を持っていたり腰に不安があったりする方にはつらいメニューでしょう。
しかしシーテッドローイングはマシンに座ったまま行うので、腰に痛みや不安がある方でも大丈夫。腰への負担を大きく軽減したトレーニングで、じっくりと背中を鍛えられます。
4. シーテッドローイングのそれぞれの正しいやり方
では、シーテッドローイングの正しいやり方を紹介していきます。腰への負担が少ない筋トレメニューとはいえ、正しいフォームで行わないとケガや故障につながります。しっかり詳細を確認してから、トレーニングを行いましょう。
- ワイドグリップシーテッドローイング
- ナローグリップシーテッドローイング
- ローイングマシンを使った場合
- シーテッドローイングマシンを使った場合
以上の順番で紹介していきます。少しずつですが違いがありますので、注意してください。
4-1. ワイドグリップシーテッドローイングのやり方
ワイドグリップシーテッドローイングは手幅を広くしてグリップを握り、トレーニングを行います。手幅を広くすることで肩関節の水平外転動作がおき、広背筋へ刺激を強くできます。
特に広背筋を鍛えたいという方は、積極的にやってみましょう。
- ケーブルマシンのプーリーを低い位置にする
- プーリーにワイドバーを取り付け、プレートに両足をのせて座る
- 膝を軽く曲げてバーを握ったら、上半身を地面に対して直角になるまで起こす
- 手幅は肩幅よりも広くバーを持ち、背中をまっすぐにする
- 肩を後ろ引いて胸を開き、両腕を伸ばしてスタートポジションが完成
- 息を吐きつつ両肘をまげ、お腹あたりをめがけてバーを引き寄せる
- バーを限界まで引いたら、息を吸いながらゆっくりと肘を伸ばしてスタートポジションへ戻る
- 5~7までを15回繰り返す
- インターバルで60秒休憩を取る
- 残り2セットを行う
ケーブルを元へ戻すときに上半身を前傾させることで、広背筋を最大限伸ばせます。広背筋により刺激を与えたいと願う方は、スタートポジションへ戻るときに上半身を前傾させましょう。ただし、背中は、まっすぐにキープしてください。
4-2. ナローグリップシーテッドローイングのやり方
手幅を狭くしてワキを閉じながら行うシーテッドローイングで、Vバーという手幅が狭いグリップを使用します。これにより肩甲骨を寄せる動きがより強くなりますので、首から肩にかけての筋肉・僧帽筋に負荷をかけていきます。
- ケーブルマシンのプーリーを低い位置でセットする
- プーリーにVバーを取り付ける
- 両足をフットプレートにのせ、膝を軽く曲げてバーを両手で握る
- 肩を後ろへ引いて背筋を伸ばし、胸を大きく張る
- 両腕が伸びている状態が、スタートポジション
- 息を吐きながら、両肘を曲げて体へ向かってバーを引き寄せる
- バーを引ききったら、息を吸いながら肘を伸ばしてゆっくりとスタートポジションへ戻る
- 5~7までを15回繰り返す
- インターバルで60秒休憩を取る
- 残り2セットを行う
バーを自分へ向かって引くときには、ワキは開かないように体へ近づけたままで行ってください。ワキを閉じて行うことで、僧帽筋と同時に広背筋にも負荷を与えられます。
4-3. シーテッドローイングのやり方(ローイングマシンを利用)
ローイングマシンを使うと、背中だけでなく下半身も込みの全身を鍛えることができます。繰り返し行えば、有酸素運動にもなる便利な筋トレメニューです。
- ローイングマシンに座ってバーを握る
- 両足をフットプレートにおく
- 膝を伸ばしながら腕を両方同時に後ろへ引き、上半身を反らしていく
- 体もシートの動きと共に後方へ移動する
- バーを引ききったら、膝を曲げ、腕を伸ばして元の位置へと戻る
- 5のとき、体はシートと共に前方へ移動する
- 3~6までを15回繰り返す
- インターバルで30秒休憩を取る
- 残り2セットを行う
バーを引くときにはシートも動きますが、下半身も鍛えられるので大きな動作で行いましょう。
4-4. ローイングのやり方(シーテッドローイングマシンを利用)
シーテッドローイング専用のマシンは、特に初めてシーテッドローイングを行う方にはおすすめです。軌道が固定されているため、フォームも崩れにくくなっています。
- 椅子の高さを調節し、パッドが胸辺りにくるようにする
- 椅子に座ってグリップを順手で両手とも握る
- フットプレートに足をのせ、膝は軽く曲げる
- 手幅は肩幅より広めにしてバーを両手で握り、上半身が地面と直角になる位置まで上半身を起こす
- 背中をまっすぐにして胸を張り、両腕は伸びている状態のスタートポジションになる
- 息を吐きながら、肘を曲げてバーを引き寄せる
- 肩甲骨を寄せて引ききったら、息を吸いながらゆっくりと肘を伸ばし5の状態に戻る
- 5~7までを15回繰り返す
- インターバルで60秒休憩を取る
- 残り2セットを行う
トレーニング中は呼吸を忘れないようにし、力をいれるときに吐いて体勢を戻すときに吸うようにします。
4-5. チューブシーテッドローイングのやり方(ひも状・ハンドル付き・表面が平らなチューブ使用)
ジムにいけばマシンはありますが、多忙でなかなかジムへ行く時間が取れない方や、自宅でも気軽にトレーニングを行いたいという方におすすめの方法です。
チューブを使って、シーテッドローイングをやっていきましょう。
- 地面に座り足をまっすぐに伸ばし、足にはチューブを巻き付ける
- 両腕を伸ばしてチューブのグリップを握り、チューブがぴんと張るように調節する
- 背中をまっすぐにして胸を張る
- 息を吐きながら肩甲骨をよせ、肘を曲げてチューブを引き寄せる
- 限界まで引いたらゆっくりと肘を伸ばし、息を吸いながら元の体勢へ戻る
- 4~5を15回繰り返す
- 全部で3セット行う
チューブを引く時に両腕を体の後まで引ききることで、効果を最大限まで高められます。
5. シーテッドローイングのトレーニング中のコツ5つ
シーテッドローイングは前にあるものを体まで引っ張るという簡単な動作の筋トレメニューです。しかし効果を上げるためにはコツがいくつかありますので、以下で紹介していきましょう。
- 体重をかける位置に注意する
- 肩甲骨をしっかりと寄せる
- 背中はまっすぐに維持する
- 肩をすくめないようにする
- 椅子の高さでメインターゲットを変える
5-1. 体重をかける位置に注意する
シーテッドローイングでは、体重をかける位置に注意が必要です。特に自分に合っていない大きな重量でトレーニングをしている人がやりがちなのが、体重を後ろへかけ上半身を後傾しすぎることです。
上半身を後ろへと倒すと重心も後ろへ下がり、適切な負荷がメインターゲットにかかりません。トレーニング中はしっかりと胸をはり、背中を使っておもりを引き寄せましょう。
どうしても上体が後ろに倒れてしまうという方は、重量が重すぎる可能性があります。軽い重量にしてやり直すか、お腹にしっかりと力を入れて上体を地面に対し垂直に保ちましょう。お腹を引き締めるイメージを持ってやれば、後ろへは倒れにくくなります。
5-2. 肩甲骨をしっかりと寄せる
バーを引き寄せるときに腕の力を使ってしまえば、望むように背中へ負荷がかかりません。肩甲骨を背中の真ん中へむけて引き寄せることで、広背筋の力を使えます。
もしもトレーニングが終わったあとに腕に疲労感があれば、腕の力を使っている証拠です。その場合はフォームが崩れていますので、もう1度フォームを見直し、背中の力でバーを引き寄せるようにしてください。
5-3.背中はまっすぐに維持する
前述したように、背中を反り上体を後ろへ倒してしまうとせっかくの負荷が逃げますが、反対に背中を丸めることもやめましょう。
背中を丸めたままでトレーニングをしても、広背筋には刺激を送れません。肩甲骨を寄せてバーを引き寄せていれば背中は丸められませんので、背中が丸まっていればフォームが崩れています。背筋は伸ばし、背中の力でバーを引き寄せましょう。
5-4. 肩をすくめないようにする
バーを引き寄せるとき、力を入れようと肩をすくめてしまう方がいます。しかし肩をすくめると、背中ではなく肩へ刺激が行ってしまい、広背筋よりも僧帽筋が鍛えられます。
僧帽筋も背中の筋肉ではありますが、正しいメインターゲットは広背筋です。肩はできるだけ下げ、すくめないように注意しましょう。
5-5.椅子の高さでメインターゲットを変える
マシンを使ったローイングでは、椅子の高さを調節すれば負荷をかける筋肉部位を変えられます。
広背筋の上部を鍛えたいときには、マシンのパットが胸の上部にくるように椅子を調節しましょう。広背筋の下部を鍛えたいときには、マシンのパットがみぞおちあたりにくるように椅子を調節します。
水泳選手のような逆三角形の体形を作りたい方は、広背筋の下部を鍛えてください。そのため、パットはみぞおちあたりにくるようにします。
6. シーテッドローイングの効果を高めるポイント4つ
筋トレ効果を高めるポイントを、以下に4つ紹介します。せっかくトレーニングを行うのですから、できるだけ高く効果を得られるようにしていきましょう。
- ニュートラルスパインを意識する
- マッスルコントロールにトライする
- ネガティブ動作を大切にする
- マシンのように同じ軌道を意識する
6-1. ニュートラルスパインを意識する
ニュートラルスパインとは、「正しい体のライン・骨の位置」です。床の上にまっすぐ立ったときの状態が、ニュートラルスパインです。
シーテッドローイングでは背中の角度が非常に重要で、トレーニング中は背中が反っていても丸まっていてもNGです。椅子に座って背筋を伸ばした状態、つまり「ニュートラルスパイン状態」を意識して維持することで、背中へ刺激を与えましょう。
6-2. マッスルコントロールにトライする
マッスルコントロールとは、自分で筋肉を制御することです。つまり、自分で筋肉の動きをコントロールして自在に動かすことを指します。ある程度の筋肉量がないとできませんが、マッスルコントロールをするためには筋肉量がないときでも自分で筋肉部位を意識する必要があります。
筋トレ中には負荷を与える筋肉部位を意識することが大切だと、繰り返し言われます。それは意識をすれば自分で筋肉を自在に操れるようになり、負荷をしっかり与えられるようになるためです。
シーテッドローイングでも、引き寄せたバーを元に戻すときに力を抜いて負荷を逃がしてしまう方がいます。それでは筋トレの効率が非常に悪くなりますので、最後まで筋肉を意識して力を抜かず、ゆっくりとバーを戻してください。
自分が扱っている負荷を最大限利用するためには、常に負荷を意識し、どこの筋肉を使っているのかという自覚を持ちましょう。
6-3. ネガティブ動作を大切にする
筋トレ中、筋肉に負荷がかかる瞬間は2つあります。力を入れてウエイトを上げたり引いたりするとき、そしてそれを下ろしたり戻したりするときです。
最初に力をいれるときを「ポジティブ動作」、そして次に力をいれるときを「ネガティブ動作」といいますが、ネガティブ動作をしっかりと行うと筋肉により強く刺激を与えられます。
ついつい力が抜けてしまうネガティブ動作を一生懸命行い、トレーニングの効率を上げましょう。
6-4. マシンのように同じ軌道を意識する
できるだけマシンのように同じ軌道でトレーニングをしていきましょう。正しいフォームがちゃんと身についていると、意識せずとも適切なフォームを維持できます。
初心者の方や、重量を重くしたばかりのときなどは、フォームがくずれがちです。トレーナーなどについてもらい、フォームを確認しながらトレーニングを行ってください。
7. シーテッドローイングの効果的な回数・セット数とは
筋トレには、それぞれ効果的な回数やセット数があります。筋トレの目的や行う人のトレーニングレベルによって違いますので、一般的に「筋力の向上」「筋量の向上」「持久力の向上」ではどのくらいの回数・セット数になるのかを紹介していきます。
参考にし、自分にちょうどよい回数・セット数を発見してください。
7-1. 目的に合わせた回数の違い
目的ごとに筋トレの回数は違います。以下を参照してください。
- 筋力を向上させたい場合
より高い重量を扱いたい、重量を伸ばしたい方は筋力を向上させましょう。そのためには、1回から5回で限界がくる程度の重量が良いです。
力を出し切って1回もしくは5回までを行い、あとは倒れこんでしまうといった状態を目指します。
- 筋量を向上させたい場合
力強く大きな筋肉が欲しいと願う方は、筋肉量が向上しなければなりません。そのためには、6回から10回で限界がくる程度の重力にしましょう。
また、筋肉を肥大化させるためにはインターバルもきちんととって休ませることも大切です。トレーニングの日や鍛えた部位を自分で管理し、休息日を設けましょう。
- 持久力を向上させたい場合
とにかく筋トレの持久力を上げたいという方は、12回から15回で限界がくる重量にしましょう。インターバルは取りますが長い時間ではなく、短時間にして次のセットへ進みます。
7-2.おすすめのセット数とその理由
筋トレメニューでは、3セットが最低限ラインとなっているものが多いです。
しかし筋肉を肥大化させたり筋力をアップさせたりしたいと考える方には、3セットでは少ないのです。その場合には最低回数を5セットに引き上げましょう。
筋肉の緊張時間を長くして追い込むには、5セットは必要です。全ての筋繊維を使用するにも5セットほどは必要と言われていますので、3セットはあくまでもウォーミングアップと考えてください。
下準備としての筋トレメニューを3セット行ったら、メインの筋トレメニューでは5セットから8セットを目安に行います。しっかりと筋肉を追い込みましょう。
8. シーテッドローイングで筋肉痛!対処法は?
筋トレを始めたばかりのころは、全身が筋肉痛になることも珍しくありません。しかしトレーニングを続ける内に、あまり筋肉痛を感じることはなくなってきます。
しかし、最初の筋肉痛は本当につらいもの。そのため、筋肉痛が起こったときの対処法を4つ紹介します。
- ビタミンやカルシウムを摂取する
- 有酸素運動も行う
- ストレッチで筋肉を伸ばしてほぐす
- しっかり休息を取る
8-1. ビタミンやカルシウムを摂取する
筋肉痛をできるだけ早く解消したいなら、食事療法も有効です。ビタミン類やカルシウムを摂取しましょう。
ビタミンB群は体内でエネルギーを作り出します。これが不足すると、体は筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとしてしまいます。筋トレで使用したビタミンを補うことで、痛みから早く解放されるのです。
また、カルシウムも大切な栄養素です。筋肉は筋原繊維が束になったものですが、収縮するときにカルシウムイオンが必要です。筋トレ中にカルシウムが使用され、足りなくなれば骨から抜いて使用します。そのため、筋トレ後に摂取しなければ、どんどん骨が弱くなってしまいます。
豚肉やウナギ、牛乳などの乳製品や小松菜などを食べ、ビタミン類やカルシウムを摂取してください。食事を調節するのが面倒に感じる方は、サプリメントから摂取する方法もあります。
8-2. 有酸素運動も行う
酷い筋肉痛が起きているときにはさらなる炎症を防ぐため、安静にすることがおすすめです。しかし筋肉痛が軽い場合には、全身の血流を良くして筋肉をほぐすために有酸素運動をしましょう。
無理のない程度に有酸素運動を行うことで、溜まった乳酸を放出しやすくなります。筋肉痛で体が痛いというときには、軽いウォーキング程度で良いので有酸素運動をしてください。
8-3. ストレッチで筋肉を伸ばしてほぐす
ストレッチは縮んだ筋肉を伸ばして血流を良くするために行います。ただし、一生懸命やろうとして急激に伸ばしてしまうと反対に筋肉が縮こまってしまいます。
ストレッチをするときには、リラックスしてゆっくりと行いましょう。明りを暗めにしたり、好きな音楽やお香を焚いたりするのもおすすめです。
痛いけれど気持ち良いと感じる程度に伸ばし、無理をしてはいけません。
8-4. しっかり休息を取る
筋トレのレベルによって筋肉痛の度合いや長さは違ってきます。短期間で回復することもあれば、そもそも痛みが出ない場合もあります。しかし痛みがないからといって、筋肉が損傷していないわけではありません。
筋肉には「超回復」が必要です。次の筋トレのパフォーマンスにも大きな影響があるため、しっかりと休息を取ってください。強い筋トレの後は、一般的に48時間から72時間の休息が必要です。
筋トレメニューを考えるときには休息も考慮にいれ、同じ筋肉部位を連続でトレーニングしないようにしましょう。
お風呂に入って体を温め、十分リラックスして質のよい眠りをすれば、回復は早まります。
9. ローイングマシンとは?
シーテッドローイングでも使用するローイングマシンは、ボートをこぐような運動をするための有酸素運動機器です。
座面はスライド式になっていて、膝の曲げ伸ばしで体と一緒にスライドします。このマシン1つで、足・お尻・体幹・腕・背中と全身を1度に使用する筋トレが可能です。
大抵のジムには設置されていますので、シーテッドローイング専用のマシンがなくてもローイングマシンがあれば使ってみましょう。
9-1. ローイングマシンを使うメリットは?
ローイングマシンを使うメリットは2つ、以下の通りです。
- 質の良い有酸素運動ができる
マシンですので軌道が固定されており、無駄な動きがでにくく力も逃げず、質のよい有酸素運動ができます。一般的な有酸素運動機械の多くは下半身の動きがメインとなりますが、ローイングマシンであれば上半身も効率よくトレーニングが可能。実際にプロのスポーツチームでも、選手のトレーニングのためにローイングマシンを取り入れているところもあります。
室内で使用しますので、雨でウォーキングやランニングができないというときにも便利です。
- 関節への負担が少ない
ローイングマシンは足や腰への負担が少ないという特徴があります。座面がスライドし、全体重が下半身にかかりません。
ケガのリスクが少ないため、普段運動不足という方でも安全にトレーニングができます。
9-2. ローイングマシンを使うにあたっての注意
ローイングマシンを使うときには、自分にあった負荷を設定するようにしてください。いきなり高い負荷にせず、これは軽いかなと思うくらいの負荷からスタートし、徐々に設定をあげていきましょう。
また、マシンに慣れるまでは下半身だけや上半身だけといった偏った動きになってしまいがちです。全身を鍛えることをしっかりと意識してください。
使うときにはマシンが動かないように滑り止めがついているかを確認し、下半身から上半身へ滑らかに動くイメージをしながらトレーニングをしましょう。
まとめ:シーテッドローイングで背中を男前に!
マシンに座り、バーを自分に向かって引き寄せるというシンプルな動きの筋トレが、シーテッドローイングです。専用のマシンもありますし、ローイングマシンを使うことも可能。自宅では、チューブなどを利用すれば手軽にトレーニングできると人気です。
シーテッドローイングの注意点やコツ、ポイントなどを正しいやり方とともに紹介してきました。既に経験がある方も初心者の方も、フォームをしっかりと覚えこむことが必要です。それまでは鏡やスマートフォンの撮影機能などを使うか、人についてもらってトレーニングを行いましょう。
トレーニングで背中を鍛えて広く厚くし、理想の姿へ近づいてください。
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